白湯 痛みに蹲っていると、上からぱさりと毛布がかけられた。せっかく家に来てくれたのにこのざまだ。大人しく帰ってもらった方がよかったのかもしれない。
家、来れば、という誘いに、「今日は出来ない」と伝えた時の、先輩の顔。ぱちくりと目を瞬かせて、「ああ」と何かに納得したように溜息をついた。
「そういう意味で呼んでねえよ。そんな年中サカッてると思ってんのか」
「だって、毎回するから……」
「辛いなら、やめるけど」
それが、毎回の行為をさすのか、今日行くことをさすのか聞く前に、う、と腹痛に苛まれる。薬を飲んでいるのに、今回は重い。今日、部活が無くてよかった。
「……今日は帰っとくか。送る」
「や、だ」
「は?」
「一人で、いたくない……」
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