Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    Shrimp_Syako

    @shrimp_syako

    ニャーン

    手をつけるのに時間が空きそうなラフ、特殊嗜好の絵、掌編小説とかをぽいぽいします
    攻めを食い散らかす受けが好き

    Pixiv→https://www.pixiv.net/users/21739069

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 86

    Shrimp_Syako

    ☆quiet follow

    1023
    WYで帰国した東邦出身の23

    ライアンくんかハイネくんとくっついた23はそこはかとなく小綺麗になりそう
    デフォルト23の髪がちょっと茶色がかっているのは日焼けだったらいいな

    ##C翼(文)

     紆余曲折の末にワールドユースが開催されるとのことで、日本の選手として出場するべく海外から何人かが帰国している。かつての日本の23番もそうだ。かれの場合はアメリカからだった。そういうわけでおおよそ二年ぶりに後輩と顔を会わせた日向小次郎の第一声が、
    「おまえ、なんか変わったぞ」
     こうだった。
    「まあ身長はけっこう伸びましたね」
     そう応える通りに、すっと背筋を伸ばして立つかれにさして日向との身長の差はない。せいぜい、五センチといったところ。もう見上げるようなことはなかった。
    「そういうことじゃない。なんだ、大人っぽくなったというか、垢抜けたというか‥‥」
    「ああ、小綺麗になったな、たしかに」誰に聞かせるといった風でもなく、上から下まで、頭からつま先まで、ぼんやり目線を滑らせた若島津が呟いた。それを拾って「――それだ!」日向が声をあげた。そう。小綺麗なんだ。それが一番しっくりとくる。
     一角の話が飛び跳ねて耳に届いた何人かがこっそりとうかがうようにかつての23番をちらりと見た。なんだか違うやつがいるように感じるという奇妙な感覚は実のところこのチーム全体がうすうす思っているところであった。男子三日会わざればと言うけれどもかれにいたってはまったく育ち盛り思春期まっただなかのうちの約二年ぶりであって、もはや刮目するまでもなく見るからに雰囲気が変わっているから、それは致し方のないことだ。あの日に焼けて茶色がかりぱさついていた髪はいまや黒黒としていくばくかの艶がでて、夏なんか真っ黒に焼けていた肌は健康的な色をしているばかりかみずみずしくて、それが、少年と青年のはざまである肢体に乗っかって、きらきらしている。口を開けばまだ生意気は出てくるものの、なんとも言えず落ち着いた声色にはほのかに理知的なものすらあった。
     そしてはっと日向の頭に思い浮かぶのはライアン・オルティスの顔。かれの言葉に滲むものとは、まさにライアン少年の語調に感じるものであった。尾を引かずに軽やかに飛び去っていく澄んだその音といえば柔らかくて、いくらかは甘やかで、しかしほんの少しだけ冷えた色を持っている。
     そこまで考えて、目の前にいるいつかのこなまいきでかわいい後輩のいまこそは、ここ二年ライアンにかわいがられて面倒をみられた結果なのではないかという考えに至り、まったくの外野にしろどうにも気恥ずかしい心地がした。「おまえ、影響を受けすぎなんじゃないか」
    「え? それブレイクさんにも言われたんですよ。‥‥やっぱり、そういうことですかっ? おれ、そんなにライアンに寄っていってます?」
    「見るからに」
    「ボクたちはかれのことをあんまり知ってるわけじゃないけどね」沢田が言葉を引き継いだ。「でも、そうだろうなって思うくらいには」
    「そうなんだ」かつての23番は我知らず笑む自らの口元をそっと手で隠してしまった。
     そんな仕草、あの頃だったらぜったいにしなかった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited

    recommended works

    nicola731

    MOURNINGドキドキ! 地獄の結婚生活!

    一次創作の書かない部分です。
    『大人気連載!「あの人は今【第十八回】」~消えた天才俳優~』
    https://note.com/nicola731/n/n35617ae3936d

    二人の前世的な
    『悼む色は赤「明くる朝には皆死体【後編】」』
    https://note.com/nicola731/n/n2be8702043d6
    願わくは、落雷か隕石がこの男の頭を撃ち抜き死に至らしめますように。私は毎日そう思っている。

     人間の皮を被ったクソが結婚指輪を買ってきた。嵌めたくなかったので彼奴が仕事へ行っている間に左手の薬指を包丁で四苦八苦しながらどうにか切り落とし、ついでに両手首を切った。血行の流れを良くするために熱い風呂を湧かして浸かる。これで死ねると思った。
     目が覚めたら生きていた。見慣れてしまった寝室の天井が見えた。点滴を繋がれていて、口に薬剤兼栄養剤を流し込むカテーテルを突っ込まれていて、傍らに男が座っていた。男は私を見下ろしている。慈愛に満ちた優しいばかりの眼差しを向けてくる。頭がぼんやりしていても私は彼を睨みつけるのを忘れない。
     男はいつものように私の激情をさらりと流す。
    「結婚指輪って、別に右手でも良いんじゃなかったかな。馬鹿だねお前。だからって其処までしなくても良かったのに。本当に馬鹿で愚かで可愛い」
     含み笑いが聞こえて、男の両手が無遠慮に私の顔を撫でた。輪郭を確かめ、カテーテルの調子を確かめて、口の中に指を突っ込んできた。体がきちんと動かないせいで抵抗出来ない。ぐにぐにと好き勝手に舌を弄 1993

    かほる(輝海)

    DONE逆転裁判
    御剣怜侍×狩魔冥
    6終了後、完全恋人設定

    ワードパレット
    22.北極星
    幾星霜/ひとり/導く
    目の疲れを感じ、私は書類を読むのを止めた。眼鏡を外し、眉間の辺りを揉みほぐす。どうやらいつの間にか、私は険しい表情でこの捜査書類を読み続けていたようだ。これでは「また眉間のヒビが深くなった」と言われてしまう。目を休めるため、私はワーキングチェアを回転させて、窓の外の景色を見た。青い空に、一筋の飛行機雲が見える。
    「メイ……」
     私は無意識のうちに、その名を呼んでいた。
     日本に戻り幾星霜。まだアメリカにいたときの方が、キミと会えていたような気がする。ひとりで過ごす時間は嫌いではないが……。やはり、その……違うのだよ。
     キミが幼い頃から、キミを導くのが、私の役目だと思っていた。しかし今、キミは私と肩を並べ、さらには追い越そうとしている。私がこうして手を休めている間にも、キミは真実を追求するため、黙々と捜査書類を読み込んでいることだろう。私も負けてはいられない。キミに相応しい男でいるためには、常にキミに認め続けてもらわねばならない。それは、並大抵の努力では成し得ないことだ。
     私は再び机に向かった。次にキミに会えるその日まで、私も先へ進まねばならない。

       了 488