Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    lily

    @LilyMurmur

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 21

    lily

    ☆quiet follow

    リツイートありがとうございます💖
    「パティシエと喫茶店スタッフの設定で付き合っていないけど甘々な雰囲気のlilyの曦澄」ということで、パティシエを江澄、喫茶店スタッフを曦臣で描いてみました🍰

    Tap to full screen (size:315x2048).Repost is prohibited
    💖💖☺🙏💖☺💖💖💖💖🙏💖😍💜💞💙💞💜💞💘👏👏💕☺😀🍷🍰🍷🍰💙💜👏☺💜💙☺💜
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    takami180

    DONE曦澄ワンドロワンライ
    第二回お題「失敗」

    付き合ってない曦澄、寒室にて。
     夜、二人で庭をながめる。
     今夜は名月ではない。寝待月はまだ山の影から顔を出さない。寒室の庭は暗く、何も見えない。
     藍曦臣はちらりと隣に座る人を見た。
     あぐらをかき、片手に盃を持ち、彼の視線は庭に向けられたままだ。
     こうして二人で夜を迎えるのは初めてだった。
     江澄とはよい友人である。月に一度は雲深不知処か蓮花塢で会う。何もしない、ぼんやりとするだけの時間を共有させてもらえる仲である。
     それでも、亥の刻まで一緒にいたことはない。江澄が藍曦臣を気遣って、その前に必ず「おやすみなさい」と言って別れる。
     今晩はどうしたのだろう。
     平静を保ちつづけていた心臓の、鼓動が少しばかり速くなる。
     宗主の政務で疲れているのだろう。いつもより、もう少しだけ酔いたいのかもしれない。きっと彼に他意はない。
     自らに言い聞かせるように考えて、白い横顔から視線を引きはがす。
     庭は、やはり何も見えない。
     ことり、と江澄が盃を置いた。その右手が床に放り出される。
     空っぽの手だ。
     なにも持たない手。
     いつもいろんなものを抱え込んでふさがっている彼の手が、膝のわきにぽとりと落とされている。
     藍 1843

    takami180

    PROGRESS長編曦澄その8
    スーパー無自覚兄上
     ——ところで、雲深不知処では葉が色づきはじめました。かわいらしい竜胆の花も咲いています。
     竜胆を見ているとあなたを思い出します。あの美しい紫はあなたの衣の色にそっくりです。
     そういえば、蓮花塢はまだ夏の終わり頃なのでしょうか。
     魏公子が寒くなるのが早いと言っていました。忘機が魏公子のために毛織物の敷布をいつもより早く出していました。
     あなたも今頃に姑蘇へいらしたら、寒く感じるのでしょうか。
     もう少し秋深くなったら、一度こちらへおいでください。見事な紅葉が見られますよ。
     
     藍曦臣ははたと筆をとめた。
     危ないところだった。また、「早くあなたにお会いしたい」と書くところだった。
     しばし考えて、「そのときはまた碁の相手をしてください」と結んだ。
     これで大丈夫だろう。友への文として及第点をもらえるのではないだろうか。
     最初の文は散々だった。
     雲夢から姑蘇へ戻ったその日から、三日続けて文を出した。そうしたら返事は来ずに、四日目に本人がやってきた。借りた文献を返しにきたついでにと、面と向かって返事をもらった。
     まず、返事が来ないうちに次の文を出さない。それから、必要以上に 2210

    sgm

    DONE曦澄ワンドロお題「看病」
    Twitterにあげていた微修正版。
    内容に変わりません。
     手足が泥に埋まってしまったかのように身体が重く、意識が朦朧としている中、ひやりとした感覚が額に当てられる。藍曦臣はゆっくりと重い瞼を開いた。目の奥は熱く、視界が酷くぼやけ、思考が停滞する。体調を崩し、熱を出すなどいつぶりだろうか。金丹を錬成してからは体調を崩すことなどなかった。それ故にか十数年ぶりに出た熱に酷く体力と気力を奪われ、立つこともできずに床について早三日になる。
    「起こしたか?」
     いるはずのない相手の声が耳に届き、藍曦臣は身体を起こそうとした。だが、身体を起こすことが出来ず、顔だけを小さく動かした。藍曦臣の横たわる牀榻に江澄が腰掛け、藍曦臣の額に手を当てている。
    「阿、澄……?」
     なぜここにいるのだろうか。藍家宗主が体調を崩しているなど、吹聴する門弟はいないはずで、他家の宗主が雲深不知処に来る約束などもなかったはずだ。仮にあったとしても不在として叔父や弟が対応するはずだ。当然江澄が訪れる約束もない。
    「たまたま昨夜この近くで夜狩があってな。せっかくだから寄ったんだ。そしたら貴方が熱を出しているというから」
     目を細め、伸びて来た江澄の指が額に置かれた布に触れる。藍曦臣の 1972