一緒にお風呂入ってる北スバ「あ」
すっとんきょうな声が狹くもないが二人で使うには広いとも言い難い浴室に響いた。
「どうした、明星」
湯船に肩まで浸かると爪先まで全身に湯のあたたかさが行き渡った。月並な表現ではあるが、生き返る心地がするとはよく言ったものである。
「あ〜……。シャンプー切れてるの忘れてた」
今日買って帰ろうと思ってたのに、と続ける。
「予備の詰め替えもないのか」
「この間買いに行ったときちょうど気になってたやつが売り切れてたんだよね〜」
「全くおまえは……。消耗品はインターネットの定期便に登録しておけといつも言っているだろう」
「え〜、だってしょっちゅういろんなのが出てくるんだよ? いろいろ試してみたくない?」
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