お世話になります、ぽたつです。
こちらしっぽりした新刊の徒然です。

まずはご購入ありがとうございました！
余裕のあるスケジュールのはずがなぜかギリギリ入稿となる、もはや辻褄合わせのようなドタバタがあった後発刊とあいなりました。

今回デザイナー様に表紙のデザインをお願いしております。お仕事の関係で存じ上げている方なのですがお名前は非公開とのことで、改めて本当にお世話になりました。ありがとうございました。彼女もめっちゃイラストお上手なので素材としてイラストを渡す際、とても緊張しました。
表1と表4にそれぞれ顔を大きめに入れることはマストで、可能なら2人のイメージカラーを入れ込みたいと相談したところ今の形に整えてくださいました。
黛とういはのイメージカラーって色相が似ており、尚且つ明度にもコントラストがありません。そのため扱いが難しいかと思うのですが、めっちゃめちゃ素敵に仕上げていただき頭が上がらないです。めちゃくちゃ可愛くないですか？！
上記の理由で、イメージカラーを使うのはマストではなく可能であれば……という程度での依頼でした。しかし表紙にうまい具合に入れていただいたので、使いたかったカラートレペを最初と終わりに挟みました。
カラートレペ、めっちゃよくないですか？超好きなんですが、取り扱ってる印刷所さんが少ないため色々と探しました。

今回印刷をお願いしたのはおたクラブさんという印刷所さんです。
RGB印刷がとてもお得意で、尚且つカラートレペの色味も豊富。後述の本文紙も理想の素材を揃えてくださっており、まさに理想のまま形にできました。少数部でも印刷してくださるので、弱小サークルにも優しいのが嬉しいです。

表紙のイラストでいうと、デザイナーさんに依頼するにあたって自由にトリミングしていただけるようにだいぶ大きめに元素材を描いています。黛は服装シンプルなので楽なのですが、ういはは首から下の作画がとても大変でした。こちら全部カットになっています。本文中でもアイドル衣装複数回描いており、改めて東西先生が作成された繊細なお衣装に向き合えました。わざと省略してる部分もあるにはありますが、わかってるようで描けていない部分があって勉強になりました。
そういえばベルベットPPをはじめて使いました。市販の漫画でいう『鋼の錬金術師』とかでも使われてる加工です。さらっとした触り心地で、反射が抑えられたマット系の加工です。指紋がめちゃくちゃつくのは計算外でしたが、デザインや厚塗りイラストとの相性も良いのではないでしょうか？指紋はめっちゃつきますけど。濡れたティッシュで優しく拭くと綺麗になるらしいですよ。自己責任で綺麗綺麗してください。

さて本文について。
本文に使用している紙はコミック紙と呼ばれるものです。市販の漫画本の本文紙に似ており、ざらついた手触りがなじみやすい素材です。同人誌の本文紙で一般的なのは上質紙と呼ばれるものです。こちらは対照的に手触りがツルツル？サラサラ。イメージとしてはコピー紙に近いでしょうか。私はデジタルで作画していますが、つけペンのざらついたストロークが好きで、わざとそういったペンを使っています。同じような理由でグレスケではなくトーン使いです。トーンの粒々可愛いですよね。上質紙で2冊発刊してみましたが、しっくりこず今回コミック紙に印刷された自分の絵を見てめちゃくちゃしっくりきました。画面で見るより3倍は上手く見える。最高です。印刷マジック。青緑と濃い青のカラートレペ×コミック紙の組み合わせがあるのがおたクラブさんくらい(私調べ)で本当に感謝してます。超可愛いくて気に入りました。

最初の話
短編集なので1つずつには繋がりはないのですが、ざっくりまとまってます感が欲しかったので最初と最後のお話を繋げてみました。なんとなくまとまった感出てると思います。多分。
黛パーソナリティのだいさんじラジオでお互いの第一印象を語ってる場面がありますが、最初の頃はあまりにも違うことに仲良くなれるか心配している2人をイメージしていました。最初から仲良くなるべくして出会った訳じゃなくて、たまたま同期だから仲が良くなったというのが私が持つmuの縁です。
緑仙と黛が話している配信でも「良くも悪くもこれでやっていくしかない」という言葉が黛から出ました。心配がなかったわけではなくて、それでもお互いへのリスペクトと相互理解があった3年間だったと思います。
この話で黛はういはに恋に落ちた、とは言いませんが、理解が1%進んだきっかけになりました。ういはは天性のアイドルだと思っています。ういはの無意識のカリスマ性に巻き込まれる黛が描けてたらいいなぁ。アルス描くの超楽しかった。アルスあんな見た目で声もポワポワしてるけど黙ってキリッとしてたらかっこいいと思います。eaも描きたいなぁ。

夏秋冬春
デビューが夏なので、muの四季の始まりは夏よな、と思ってつけたタイトルです。かしゅうとうしゅん。語呂の悪さに愕然としています。扉絵には、桜、緑の葉、紅葉、雪と4つの季節の落ちてくるものを描いてます。muの服装も真逆。2人の真反対なところが好きすぎる。
ういはのお出かけ服のカーディガンについているワッペン、いつも無視して描いてしまいます。いつかちゃんと描くぞ。
そういえばここ背景にグラデ入れるの忘れてます。1やらかし。

夏の話
夏のmuが描きたくてひたすら色んなネタ出しをしてああでもないと1週間くらい悩みました。マシュマロでもネタを募集したし(上手く入れられなくてすみません)友達にも泣きつきました。
私の友人に心霊現象によく遭遇している人間がおり、怖い話させたら？とアドバイスをいただきそれが形になりました。その友人が体験した話を何個か聞いたんですがガチすぎてmuに体験させるには気が引けたため、別途創作することに。ただ怖い話の才能がないため、人怖に落ち着きました。作中で起きてる事と同様の事象が起きたらいくらういはでも怖いと思ってくれると思って我ながら良いアイデアか？！と盛り上がったんですが、思ったより怖がってくれなかったです。知らないおじさんから1000円もらう女だもんな……。怖い話のアイデアとは別でエアコンが壊れる導入をストックしていたので、がっちゃんこしました。黛かわいそう。

秋の話
Twitterの再録です。元々アップしてた話を読み返すと自分の作った作品ながら訳がわからないので色々組み替えました。リメイクした方が流れとかもいいとおもうんですけどどうでしょうか……？

冬の話
こちらもTwitterの再録。
シンプルかつ、描いたのがだいぶ前なので思い出はないです。描き直しにあたって2人の着てる服を変えました。
あと、アップ時には2礼2拍手1礼の1礼を描写できてなかったので、今回書き足しました。私しか気にしてなかったと思いますが心残りだったので治せてよかったです。

春の話
思いがけず死ネタになりました。喪服っていいよねと思ってしまう感性を持っている人間です。描きたかった流れとしては桜の儚さに当てられたういは。寝てる黛が死んだかと思ってしまう、というような感じです。
個人的に好きなのはういはの胸に埋もれてる黛です。羨ましいねぇ！
セストラルはハリーポッターシリーズに出てくる、死を見た人間にしか見えない不可視の馬です。

パロディ
扉絵を迷って少女漫画風にしました。少女漫画に見えますか？
今思えばういはの服ういにんグらんの告白予行練習の時の服にしたらよかったな。

学パロ①
ひすいぴがぎりぎり喉側にいきすぎちゃったの後悔。可愛く描けたんです。

学パロ②
放課後って学生っぽくて好きです。可愛い。

スマホ
マシュマロでいただいてお題に向き合ったところ、思っていたより妄想が膨らみこのような形に……。スマホの黛が胸ポッケに仕舞われてういはの鼓動の音に安心して寝ちゃう話とかあったんですけど削りました。この話考えてる頃に『セトウツミ』というめちゃくちゃおもろ漫画を読んだので、話にはちゃんとオチつけたいと強く思うようになってます。会話で読み手を笑わせられるのが目標です。
スマホの作画が苦痛でした。といってもクリスタは便利なもんでスマホの3D素材を使わせていただいてます。本当にありがとうございます。
手のひらサイズの黛は私の癖です。3Dライブとかで時々小さくなるライバーさんいますけどあれ若い子が見て癖を曲げないか心配です。私は大好きですけど。終わりのスマホが壊れる件はちょっと緊迫？しんみり？した感じの強弱をつけてみたくて描いてました。難しい〜！

日常
扉絵は日常が強く出るかなと思って私のイメージする2人の日常の1コマです。背景はクリスタさんの素材を使用させていただきました。本当に感謝。アイレベルわからなくてニュアンスです。まぁ2人が分かれば良いっしょ！の気持ちです。O型なんで私。
今気づいたけどラフではあったコンビニ袋が消えてる！黛が持ってる設定でした。

袖の中の話
袖の中で色々するのってえっちめな漫画であるあると思うんですが大好きなんですよね。健全めにしましたが、もっともぞもぞするターン長くても良かったなぁと思います。2人とも手が綺麗なので繊細な触れ合い(意味深)も楽しくやってくれると思うんですよね。
そういえば長尾初描きでした。この人も作画コストですね。しかも私身長差調べずに描いたな。ちょっと設定と違ったらすみません。長尾が屈んでくれてるのかもしれない。

手の大きさ比べの話
これもTwitterの再掲。頑張って描いた記憶があって線も綺麗だったのでそのまま使いました。描き文字とかトーンとかセリフの位置とかちょっとだけ修正。

酔っ払いの話
デレデレういはを描きたかった。それだけです。黛の耳が照れて赤くなるのとか、私の中では最初から一貫してる設定です。
個室居酒屋なのでいちゃついてても大丈夫。地味にこの短編集の中で2人の色んな衣装と差分をできるなら全部描きたいなって思ってて、ういはのハート目をここで描いてます。まぁ、全体通して黛の仕事着描けてないけど。

服の話
本文内のコメントで全部描きました。もうちょっと考える時間があればより良くできたよなぁと思ってます。この話考えてる時はもう時間なくて焦りつつあった思い出。
最初の服は黛→ホワイトデーボイス、ういは→取り合いボイス、最後の服は黛→アパレルコラボのアウターをジャンパーからトレンチに変更、ういは→ハンドローションの服から帽子アウト。2人の服で並んで違和感ないのってぶるーずで揃えてる服装くらいかな？と思ってます。でもアルスいないのに2人にぶるーずの衣装着せるのも嫌だなぁと思い着せてません。春爛漫も周年記念も大好き。

モブの話
特に何もなし。コメントに書きました。
あ、友達に試し読みしてもらった時にこの話で笑えたと言ってもらえてとても嬉しかったです。ギャグ線欲しい。

Dの話
Twitterの再録。これもコメントに全部描きました。この時描き文字に凝ってたのかな……画面がうるさいところが多々あったのでちょっと削ったりしました。漫画難しい。
余談ですが漫画を印刷する時って喉の向きがとても重要で、セリフ配置とかめくりのタイミングとか考えることが多いんですが(私は考えてませんが)これ描いた時印刷すると思って描いてないので喉側に絵がちょっと寄ってたりします。調整はしましたがまぁいいか！と思ってちょっと甘いです。

壁ドン
再録。全体描き直しました。
蹴るシーン迫力増したと思います。よかったよかった。
リボンにトーン貼り忘れてる。やらかし2。

怒られる話
これもコメントで書いたままです。ずっと温めてた話で、ココアアンソロもこのネタにするか迷ってましたが、オチがうまく掴めず寝かしてました。らんねーちゃんに怒られる流れは他の短編とはちょっと味が違くて気に入ってます。やっぱ第三者が介入してくると話の面白さが増すと思います。3人以上がやり取りする漫画描ける気がしません。大人数バトルとかしてる漫画、バケモンですよ本当に。ワールドトリガーを読んでください。
シェリンの描きやすさは異常ですわ。

締めの話
めちゃくちゃ迷いました。2,3回ネームを切っては納得いかず捨ててます。今の話もだいぶギクシャクしてますが話させたいこと話させられたのでまぁいいかぁと思ってます。
時期は初夏。夏に始まって夏に終わりたかったです。ヒプマイ好きなんですけど、ヒプマイの歌詞で「心は流動体」とあって、3年前の出会いの時と当たり前のように人の心は変わっていって、関係も変わって、つられてとりまく環境も変わっていって。というのがとても人間だなぁって思っています。Vの世界の2人に人間を感じて好きダァとなっているのが描きたいんですけど、漫画だけで完結させるのが難しいです。精進したいです。
違う2人が時間経過とともに同じのところが増えるって好きです。違うお互いだからなお愛しい、というのが描きたくて描きたくて仕方ないです。受け入れるという行為が愛だと思ってます。これは私の癖。



という感じで新刊の徒然でした。めちゃくちゃ長くなりました。
こんなでもできる限り考えて、愛とこだわりと解釈で持って作った本です。少しでも共感いただける箇所がありますように。