夏が少し好きになる夏の熱い陽射しと蒸し暑さ
ジリジリとアスファルトが焼ける匂いとセミの鳴き声
晴れ晴れとした青空に真っ白で大きな雲
そして、日本の予想外の暑さに驚く男…氷室辰也
アイスを食べている紫原と共に2人はコンビニの外で話し込んでいる。
「なぁ、アツシ」
「何〜、室ちん」
「日本の夏の暑さは異常だな」
「うん」
氷室の話に興味無いというように
適当な相槌を打ってアイスの袋を開ける紫原。
「アツシ、それ何本目だ?」
「3本目〜」
「腹壊さないのか?」
「平気だし」
そうか…と、アイスを食べる紫原を横目に
ロサンゼルスとは違う日本の夏の気候に体が堪える。
「でもさー、室ちん住んでた所も暑いんでしょー」
「そうだな…でも、こんなに湿度は無いかな」
苦笑しつつ、汗を拭いながら氷室はポツリと呟いた。
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