父さんが、ピンク色の羽の付いた天使のスライム?を預けてきて数時間。
もちろん、会話はない(言葉がわからないから)けど歩くと着いてくるから、学生の俺にこの子のことを聞きに行く。
「エンゼルスライムだよ、セラピー(状態異常の回復系)を持ってるから便利な仲間(仲魔)かな。」
「今さらだけど、ホイミスライムは?」
「え〜と、キミは何ができるんですか、うんうん。ほ〜、で、そうですか。頼もしいですね。」
「二人で盛り上がってないで。」
「ごめん、ホイミスライムはいつも使っているから知ってたんじゃないのかなって。」
「回復の魔法?」
ホイミスライムは触手を揺らしている、回復系にはお世話になってる。
そういえば、体調が悪い時にも魔法がかかるかなぁ。
「いつも、ありがとう。ホイミスライム。」
「今日は、暇でしょ?悟天はお母さんと買い物に行っちゃたから。」
「そんなことないよ、俺は修行をして強くなってみんなを守りたいからさ。」
「僕の役割をさせてしまって、」
「それは、勉強して魔物の研究の学者になって、共存できるようにするって目標って言ってたじゃないか。頑張ってくれって。」
「そうだね、頑張らないと。それには立派な学者になっていかなくちゃ。」
「もちろん。」
お互いにやるべきことがあるから、ハイタッチで部屋から出る。
ふわふわ、ピンク色と青色が着いてくる。
風船のようで、子供が見たら欲しがるかもしれない、今日の悟天はスライムを持っていかなかっただろうか。
そっと、部屋をのぞくとベッドに寝ているスライムが、
「増えてる••••」
青色のスライムが日によって増えて減ってを繰り返すも、ベッドに居るスライムは十匹以上。
母さん、ご飯作るの大変そうだなあ、俺も手伝おう。
学生の俺に言われた通り実は暇だ、なのでいつもの原っぱでちょっと体を動かす。
「ホイミスライム、練習しようか?」
少し間をとってから、ホイミスライムは触手を揺らす、現れたのはホイミスライムの仲間たち。
練習はいつもの修行、俺はその動きを見ながら触手をかわす。
最近は攻撃も行動もなれてきたので、触手を片手でスレスレに触り受けながしながら、動く。
一匹が触手を揺らした、先頭に来たホイミスライムに魔法がかかる。
よくわからなかったが、同じ行動が次々に。
見ていたエンゼルスライムが不意に前に出る。
まぶしい光が放たれて、目の前のホイミスライムたちの動きを目で捉えられなくなる。
そうなると、攻撃が当たる。
痛みはないようなあるような、連続攻撃に反撃を力強くしてしまう事があったと思う。
目がなれてきた頃には、数匹転がっていた。
「ごめん!」
と言ってる暇はなく、倒れていたホイミスライムが光で起き上がる。
触手連打を避けているうちに、今度は光の矢が襲いかかってきた。
払い除けるも数本かすめると血も滲む。
その連続攻撃•••
「負けた〜」
降参して手をあげた。
ホイミスライムは互いに回復魔法をしているようで、応援に来た魔物は、帰っていき二匹だけになった。
二匹は、魔法で傷を治してくれる。
「ちょっと、反省だ。ホイミスライムは体を強化して防御もあった、だから次からはちょっと本気で行く。エンゼルスライムはあんなに魔法使えるなんて、二匹合わさってびっくりした。」
父さんは、エンゼルスライムをもしかすると•••
父さんから預かったエンゼルスライムはその日のうちに母さんのサポートに回る。
肩に乗ったり、頭に乗ったり。
こっちから見ていると
「お母さんと、エンゼルスライム相性良さそうですね。」
「あの強さのエンゼルスライムなら母さんを守れると思う。」
「にいちゃんたち、ぼくにないしょでなんのはなし?あ、おかあさんピンクいろのかわいい。」
別の魔物と戦うことも大事だな、父さんに相談してみよう。
俺の次なる修行の相手は誰になるのか。