ヒプマイ 寂雷×乱数(案⑨)『バレンタインデー』 二月十四日、バレンタインデー。
「寂雷、みてみて。オネーさんからチョコたっくさん貰っちゃったぁ!! えへへっ」
仕事終わり、寂雷は乱数の事務所へ。乱数は「じゃじゃーん」とテーブルにはたくさんのラッピングされたチョコレートを見せつける。
「乱数くんスゴいですね。何個貰ったんですか?」
「いち、にー、さんー、しー……ん、わかんない」
「ざっと見て三十近くか。それ以上か」
「わーい、ボク嬉しい!!」
嬉しさに跳び跳ねる乱数。
「あれ、寂雷は貰ってないの?」
「貰いましたよ。ほら」
寂雷の手には個包装されたチョコが入った紙袋。
「甘いものは得意ではないのでキミにあげますよ」
「えっ、いいの? でも、こんなに食べられるかなぁ?」
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