Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    nagi1720

    らくがきぽいぽいするところ。真壁一騎をキメがち。メモは考察だったり備忘録だったり。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 154

    nagi1720

    ☆quiet follow

    真壁一騎について考える※20220106追記

    真壁一騎は優しい子だけど、根本的に傲慢で頑固で独善的な性格だったんだなぁと、BEYONDを経てから過去の話を思い返して印象が変わった。
    多分それは生来の性質で、総士を傷つけた罪悪感がなければもっとそうした印象が強い性格に育っていたんだと思う。
    ただ、それは乱暴だとか自己中心的とかそういう悪い意味ではない。

    【そもそも天地以降表出した変性意識に引きずられた結果の性質の変化という可能性のほうが高いかもしれないが、今回それは置いておく。なお、EXODUSが怖くて見返せていないので穴だらけかもしれない。ご意見は大歓迎。】


    一騎の本質は「受け入れる器」。そうした中に人を助けたいと強く思う優しさの他、自分が正しいと思ったことは何がなんでも曲げない頑固さ、無遠慮(無意識)に俺たちなら助けられたと言い切ってしまう傲慢さ、対話してきた相手をどんな形であれまず受け入れあるいは受け流す(※後述)独り善がりな性質が内包されているのが、真壁一騎。

    一方でBEYONDの主要キャラクターである日野美羽と皆城総士(区別のため以下子総士と記載)とマリスはまさしく本作のテーマである対話をするために生まれた主人公たちで、美羽・マリスは一騎と、子総士は総士と、似ているようで少しずつ違う。
    個人的に、BEYONDの美羽とマリスはそれぞれ「総士は傷つけなかったけれど他に傷つけた人がいる真壁一騎」「誰も傷つけなかった真壁一騎」の可能性なんだと感じた。(ふたりが過去の一騎の機体に乗るのはそうした側面からではないかと思う)

    [12/10追記訂正:「誰も傷つけなかった一騎」の可能性は零央かもしれない。エルフ改に乗り、一騎に憧れている設定もあるため、少なくともEXODUS時点では明確に真壁一騎を意識したキャラクターではあるはずなので。そうするとマリスは「傷つけられた一騎」に当たるかな。マリスは状況に心が傷ついたのであって、誰かから直接加害されたわけではないけども……]

    [12/21追記:Twitterで暉が「特別な力をもたない一騎」だという解釈を見てひっくり返ったその通りすぎる。こうして見ると公式に似た部分があると公言されている芹や明らかに意識された造形の零央・マリスに限らず、一騎の後輩として描かれた島のパイロットたちには、必ず「真壁一騎」という人物を考察するにあたって大切な意図が込められているような気がする。一騎がツェンに乗れる時点で暉と似たところがあるんだろうなぁとは思ってたけど、思ってたけど……暉……]


    総士を傷つけ、罪悪感で自己否定を繰り返した一騎。
    総士は傷つけなかったけれど他に傷つけた人がいて、その罪悪感を抱く代わりに総士に対しては遠慮しない美羽。
    誰も傷つけなかった(または傷つけられた)結果、優しさと同等かそれ以上に傲慢さと独善的な面が目立つようになり、孤立したマリス。

    一騎も美羽もマリスも、やり方も望んだ結果も違うけれど、それぞれ何かを救いたいと願う器として描かれ、そしてひとりでは救えなかった。
    この中で美羽だけがみんなを救えたのは、子総士を通して美羽本人さえ忘れかけていた美羽の本質「対話を求める者」に成長できたから。

    マリスは対話を求めなかった。
    一騎は対話を求めたけれど、本人の性質ゆえか、うまくできていなかった。
    ※一騎の対話は一方通行ぎみで、相手を受け入れるか、(程度はあれど)傷つけるかのどちらかであることが非常に多い。前者は総士相手や日常生活の中で、後者は戦時中に対峙した者(例として無印カノン、HaA操、TBレガート)や自分を心配してくれる人(真矢、G/A史彦、EXOカノン)などに対してかなりの率で発生する。「存在と痛みを調和する者」「世界の痛みを受け入れる」との評からも分かるように、受け入れる器の広さは作中随一。でも、対話を返す能力自体はあまり高くない。

    [1/6追記:そもそも一騎の祝福は傷つけることで与えるものだった。傷をつけたことで総士の存在を祝福し(本人にそのつもりはないが、総士はそう受け取っていた)、フェストゥムに与える場合は彼らを同化し、彼らの意思に関わらず無に帰す(レガートなど、話すことができるフェストゥムだとそれが分かりやすい)]


    それは、一騎は本当にたまたま島にいて、たまたま総士の隣にいただけの、ただ懐が深いだけの普通の人間で、本来、あの世界を美羽と子総士のように対話で救えるような人間ではなかったということなんだと思う。「英雄、2人」の解釈は実はまだ固まりきってないのだけれど、「英雄(一騎)、2人(美羽と総士)」なんだろうなとはなんとなく思っている。

    一騎は主人公ではあったけど、世界を救える者ではなかった。
    そう自覚して、決めつけてしまっていた。子総士のように新たな道を探し続けて乗り越えようとは思わなかった。だから子総士や美羽と必要な対話をしなかった。だから、真壁一騎はBEYONDにおいて主人公ではなく、未来を導く子総士のための、彼が越えるべき真の壁にしかなりえなかった。

    真壁一騎をずっと見守ってきた者としてはそこに悔しさもあるけれど、もし、上記のような解釈であるのなら、あれだけ変化してしまったように見えた一騎も本質はなにも変わっていなかったんだと、少し安心できるなぁと思うのだ。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👏👏😭👏👏👏😭👏👏👏😍😍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works