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    【N5】

    @Pb__N5

    イドアズ、イドアズ前提フロアズ・ジェイアズ、女体化、オメガバ、大好き♡

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    【N5】

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    イドアズ。
    後天性女体化有り。

    ウツボだって17歳。それはもう綺麗に。見事に。
    アズールの頭上に弧を描きビーカーに入った魔法薬は無事、彼の頭に着地した。
    不幸中の幸いは、魔法薬を冷やしていたお陰で火傷にはならなかった事だろうか。
    お決まりのクルーウェルの罵声が響いたところで、アズールに異変が起こる。
    ボワンと言う間抜けな音とともに煙がモクモクと立ちのぼる。
    煙が晴れるとそこには、性別を反転させるという魔法薬を頭から被り濡れそぼったアズールが居た。
    クルーウェルはサッと自身が着ていた白衣でアズールを包み、
    「子犬。保健室に行くぞ」
    とだけ伝えるとアズールは大きく頭を縦に振りかぶり動作で答える。
    クルーウェルは他の生徒達に的確に指示を与え、アズールを保健室へと引き連れて行く。
    保健室に到着するとクルーウェルはアズールに被せていた白衣を取り去る。
    そこには150cmあるかどうかの小さな身長と銀色の髪を輝かしく肩まで揺らしているアズールの姿がある。ズボンは何とか死守したが、履いていた靴は脱いで手に持っている。
    「体調はどうだ?」
    クルーウェルが尋ねる。
    「…今のところ問題ないようです」
    と軽やかな女の子の声が聞こえる。
    一通りのクルーウェルの簡易的な検査を行い異常なしと太鼓判を押すと
    「獣人族は鼻が利く。子犬が女になった事をにおいで気づくかもしれん。念の為にアーシェングロットの匂いを消しておく。その間に自室へと戻り、元に戻るまで待機していろ。その間の授業は免除しておく」
    とクルーウェルは言い、アズールを保健室から追い出した。
    クルーウェルに言われたとおりアズールは自室に戻る為、1人静かな廊下を渡る。
    授業中なので誰も居ないと思いきや、突然腕を掴まれバランスを失いそのまま何処かの教室に引っ張られる。
    自身のズボンのせいで足が絡まり、勢いで床に投げ飛ばされる。衝撃でメガネも飛んでいってしまった。
    「アーシェングロット、お前今女になってるだってな。こんなおいしい状況黙ってみてるなんて出来ねえよな。…色々と痛い目にあって貰おうか」
    ハッキリとした顔が見えないので、誰かは分かっていないアズールだか、相手は3人だと言うことは分かっている。
    「おやおや。情報の入手が素早い事は賞賛に値しますが、僕に喧嘩を売るなんて…正気ですか?」
    喋りながらアズールは立て直そうと眼鏡を探す。だが寝転んだ状態のままで届く位置には眼鏡が無かったので、仕方なくそのまま眼鏡なしで立ち上がる。
    ズボンがズリ下がらないように必死に手で抑えての台詞は些か様にはならないが、きちんと嫌味は通じたようだ。
    「うるせーよ。時間がねえんだ。とっとと始めるぞ!」
    リーダー格の男が2人に合図を送ると、一瞬で魔法が施されたのが分かる。
    「目眩しに匂い消しに空間を封鎖か?…ふむ、どれも大したことありませんね」
    ふぅとアズールはため息を零した瞬間、教室のドアが勢いよくけ蹴破れる。
    「はぁ〜い、そこまでー」
    まるで魔法も何もないかったかのように、フロイドが現れた。
    「今なら面白かったで済むから、お話し合いだけで許してあげるけど、どうする?」
    フロイドがひと睨みしただけで、3人は蜘蛛の子を散らすように飛び出でいった。
    呆気ない結末にアズールはポカンとしてしまうが、フロイドはむぅとして
    「アズール探すの大変だった!」
    と言いながら、眼鏡をアズールに渡す。
    「ありがとうございます。それは手間をかけさせました」
    受け取った眼鏡を両手で掛け直すと、忘れていたズボンの存在がバサッと床に落ち主張した。
    (あ、笑われる)
    アズールは思ったが、予想に反してフロイドはボーっと現状を見ていたかと思ったら今度は顔を真っ赤にして目を逸らす。
    確かにスボンがずり落ちるなんて恥ずべき行為だなと考え、アズールはズボンをそのまま脱ぎ、靴と一緒に手に持つことにした。
    「アズール匂いを消したでしょ!」
    フロイドが怒ったように言うと、
    「あぁクルーウェル先生が念の為にと魔法で」
    アズールは答えた。
    「だからかぁ〜。全然匂い辿れなくて焦ったもん。あ!ジェイドに連絡しなくちゃ」
    フロイドはスマホを取り出しジェイドに連絡するとワンコールで繋がった。
    「アズール見つかったよぉ。うん。うん。
    大丈夫。アズールの様子? 無事だよ」
    フロイドはアズールから目を離さずにジェイドと話をしている。
    ジェイドと話をしているものと思ったら、
    「やっぱりアズールの事、好きだなぁ」
    花が咲きほこるかのような柔らかい口調でフロイドは突然言い出した。
    「え?! それは僕が雌になったからですか?」
    アズールはフロイドに質問する。
    「違うよ。雌になってもアズールの事好きだなぁって思ったんじゃん」
    「雌になっても?」
    「そう。雌だから好きなんじゃなくて、アズールは雄でも雌でも太っても痩せても、人魚でも人間でもアズールはアズールじゃん? どんな姿形してても大好きだなって思ったんだぁ」
    フロイドはスマホを耳に当てたまま、アズールに愛を紡ぐ。
    「…折角の愛の告白も、電話の片手間に言われると嬉しさ半減です」
    アズールが拗ねたように言うと
    「あ、ジェイドとの電話忘れてた…ってまだ繋がってる。もしもしジェイド、ごっめーん、告っちゃった」
    フロイドが可愛く謝罪をする。
    するとフロイドが破壊したドアからジェイドが現れ
    「酷いです。僕を除け者にするなんて。泣いてしまいます」
    しくしくと嘘泣きをしながらジェイドがアズールに近づく。
    「お怪我がないようで何よりですアズール」そう言ってジェイドは優しくアズールを抱き締める。
    「あ! ジェイドずっるーい!! 俺まだアズールに指1本も触ってないんだけど?」
    フロイドはプリプリと怒りを表す。
    「フロイドはフライングしてアズールに告白したので、僕もフライングします。抱きしめるくらい許して欲しいです」
    ジェイドは言うと
    「んじゃ俺もアズールを抱きしめちゃお」
    フロイドはぎゅうぎゅうとジェイドごとアズールを抱き締める。
    「こらフロイド、苦しいです」
    2人に挟まれアズールは苦言する。また眼鏡が飛びそうだ。
    「ごっめーん。んじゃもっと優しく抱き締めるね」
    「いや違います! こんなほのぼのと抱き合ってる場合じゃないです。僕はフロイドの告白を聞いて何も答えていないし、それにお前たち、授業はどうした?!」
    「ん? アズール探す方が大事じゃん?」
    当たり前の事聞かないでよ、とフロイドは言った。
    「そうですよ。アズールの匂いが消えた時、本当に焦りました」
    ジェイドも言う。
    「心配をかけました。…申し訳ありません。ですが、だからと言って授業をサボって良い訳では無い!」
    アズールが言うと
    「おや? アズールは授業はどうされたんです?」
    とジェイドが質問する
    「僕は元に戻るまで免除です。自室待機をクルーウェル先生から言い渡されました」
    ドヤ顔でアズールが言った。
    「ではお部屋までご一緒しましょう。今日のラウンジは全てお任せ下さい」
    ジェイドがラウンジの話をすると
    「え? 僕も出ますよ? 特に始まりのミーティングには顔を出したいので」
    「「は?」」
    と2人のドスの効いた声がシンクロした。
    「自室待機を言い渡されているのですから、一歩も外に出ない方が良いのでは?」
    嫌味なのか真っ当な意見なのか分からないジェイドに対し
    「え、絶対ダメ! その姿だとトラブル出てくるでしょ。心配だもん」
    と素直な気持ちを伝えるフロイド。
    「僕の匂いは消えてるままだし、姿は認識阻害魔法をかければ良いでしょう? 何か問題でも?」
    至極当然とアズールは言い放つ。
    それでも、と双子の反論もヒートアップし、なかなかの口論となったが
    「分かりました! ではミーティングだけ。いつものようにミーティングだけ出ます。後はVIPルームで書類作業をしておきます」
    とアズールは、お互いが妥協できるところで話を落とした。

    今日のモストロラウンジは、ミーティングから営業時間まで大きなトラブルも発生せず、無事に終わることが出来た。
    VIPルームに小さなノックが3回鳴る。
    「どうぞ」
    と書類から目を離さずにアズールが答えると
    「失礼します。アズール、紅茶をお持ちしました」
    とジェイドが入ってくる。
    「ありがとうございます。置いておいて下さい」
    アズールは一旦ジェイドに目線を送り、また書面と睨めっこをする。
    なかなか退出しないジェイドに気づき、アズールは
    「ジェイド? どうしました?」
    と聞くと
    「フロイドに先を越されてしまいましたが…」
    ジェイドは小さくコホンと喉の調子を整える。そして優雅に片足を折りすっと跪くと
    「アズールの事が好きです。お慕い申しております」
    上目遣いで真摯に愛を伝える。
    アズールの両手を包み込むようにジェイドは両手でふわりと握った。
    「…ジェイドと言いフロイドと言い、なんでお前たちは合間に告白してくるんだ? 僕はまだ仕事中なのですが? お前もまだ締め作業が残っているだろう?」
    こめかみに青筋が立ちそうなアズールだが
    「申し訳ありません。アズールの顔を見ていると我慢が効きませんでした」
    珍しくジェイドが頬を赤らめて答えた。
    「お前はもっとこう…スマートに告白するのだと思ってました」
    とアズールに言われ、ジェイドはゆるゆると手を繋いでいく。
    「こんな僕はお嫌ですか?」
    「ジェイドの事を嫌だなんて思ったことはありませんよ」
    「では……」
    ジェイドが意を決して口にしようとした時、勢いよくVIPルームのドアが開く。
    「アズール〜、締め作業終わったよぉ」
    フロイドの登場に驚き身体をびくりと震わせるアズールだったが、
    「なんでジェイドは机の下で隠れんぼしてんの? 新しい遊び?」
    フロイドの台詞にアズールは緊張を解いた。
    「ふふっ、新しい遊びではありません。咄嗟にジェイドの存在を無かったことにしてしまいそうになりました」
    「酷いです、アズール。僕は真剣に告白をしている最中だったのに」
    机の下から出ずにジェイドはグズグズと泣き言を言う。
    「あ、ジェイドもアズールに告白したんだ。良いじゃん。これでお互いアズールからYESの返事を貰えば良くね?」
    フロイドは嬉しそうに言った。
    「ん? お前たちからは好きだと言われましたが、それだけですよ? 何にイエスと言えば良いのです?」
    アズールが2人に尋ねると
    「あ、ほんとだ! 告っただけで付き合って!って言ってねぇや」
    フロイドはゲラゲラ笑った。
    「僕も途中でした」
    ジェイドは机の下でシュンと落ち込んでいる。
    「それでは仕切り直しましょう。この続きは僕の部屋で。良いですね? その為にも早く仕事を終わらせましょう」
    アズールは言うと、また書類に目を通す。
    3人は爆速で仕事を終わらせた。
    アズールは自室に戻り、まずは寮服を脱ぎ軽く手入れを行い、それから自身の身を綺麗にする。
    有り難いとこにシャワーを浴びている間に元の男性の姿に戻ることが出来た。
    浴室から出ると、既に同じようにホカホカになったジェイドとフロイドがベットに居た。
    「僕は鍵をかけていた筈だが、どうやって入ってきたんだ?」
    アズールは聞いたが
    「「愛の力です/でぇ〜す」」
    と巫山戯た答えが返ってきた。
    「そんな訳ないだろう? どう言う仕組みです? まさか鍵を複製したのか?」
    「俺もジェイドもアズールの部屋の鍵は持ってねぇよ。だって渡してくんないじゃん」
    フロイドはむくれる。
    「え? ではどうやって入ったんだ?」
    アズールは不思議そうにすると
    「フロイドの転送魔法です」
    ジェイドが答え合わせをする。
    「フロイド! お前そんな高度な魔法が使えるのか!?」
    アズールは嬉しそうにフロイドに歩み寄る。
    「気分が乗った時だけね。そんな事よりアズール…」
    フロイドはジェイドと目を合わせると直角に折れ曲がり手を差し出して
    「「僕/俺 と付き合って下さい!」」
    と声を揃えて言った。
    「答えは勿論YESだ」
    アズールは2人の手を握り、抱きついた。
    「これからはアズールにえっちな事が出来るんだねぇ」
    フロイドはアズールのパジャマの中に手を入れ、脇腹をスススと優しく撫でる。
    「そ、それはいずれ、そう言う時が来たらです。まさか今からするのか?」
    アズールは慌てると
    「え、ダメなの?」
    とフロイドは残念そうに言う。
    「お前達、こう言った事…セックスの経験あるんですか?」
    アズールが2人に尋ねると
    「ん? 交尾? 無いよぉ」
    とフロイドが即答し、
    「ありませんね」
    とジェイドも答えた。
    アズールはどこか嬉しそうに、でも慌てて
    「全員が童貞で何の知識もなく行為に至るのは大惨事の予感しかありません。 そうですね…1ヶ月、1ヶ月後にチャレンジすると言うのはどうですか? その時までには完璧にしてみせます!」
    アズールは得意げに言い放った。
    ジェイドは透かさずスマホで検索し、フロイドは
    「えぇ〜1ヶ月って長くない? 明日は?」
    と、無茶振りをする。
    「1日なんて仕入れれる知識も情報もたかが知れてます! 無理だ」
    アズールが反論すると
    「じゃあ3日?」
    「なんでそんなに短いんだ!? 」
    「えぇ〜? じゃあアズールはなんでそんなに長いのぉ?」
    「質問を質問で返すな!」
    2人でぎゃいぎゃいと騒いでいると、スマホをポイっとフロイドに渡したジェイドが参戦してきた。
    「ではアズール。アズールの仰る知識や情報を一緒に勉強しませんか? それならフロイドも期間が長くなっても楽しんでいられると思うんです」
    ジェイドが言うと
    「確かに。3人まとめて勉強した方が効率が良さそうです」
    「ええ、そうですね。では勉強方法はお任せ頂けますか?」
    「ええ、構いませんよ」
    「畏まりました。アズールが不安にならないよう沢山勉強しましょうね」
    ジェイドがにっこりと微笑む。
    フロイドがジェイドにスマホを返すと
    「俺、拡張やってみたぁーい」
    とアズールに抱きついてきた。
    「え?え? か、拡張? 拡張??? なんの話しです?」
    アズールが混乱していると
    「まぁまぁアズール、何事も勉強です」
    ニコニコとジェイドも抱きついてきた。
    「なんですお前たち。嫌な予感しかしませんが?」
    アズールが怖気付くと
    「アズールぅ、勉強頑張ろうねぇ〜」
    とフロイドがニコニコと笑った。
    アズールが双子の手によって実践勉強させられる事に気付くのは、時間の問題だった。
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