『ぺろりんゾロくん』
午前0時を回った頃。遅い帰宅のルフィがようやく風呂を出て濡れた髪をタオルでわしゃわしゃ拭きながら自室へ戻ると。
ふと、人の気配を感じて顔を上げた。
「!? お前誰だァ!?」
見知らぬ緑頭のイケメン黒スーツ男が腕組みをして、ドーンとつっ立っていたのだ。さすがにビビった。
「ハンターか!? あでもグラサンしてねェ……。なに睨んでんだ!? つーか泥ボーか? チカンか? 頭おかしいヤツかァ!?」
「ほっぺたカサカサしてんじゃねェか」
「喋ったァ!」
そりゃー人間なんだから喋るだろうけど、それよりもそのイケメンがスタスタ近付いてきてほっぺたに触るからびっくりした。こしこしと肌理を確かめるみたいに、親指であちこち撫で擦って。
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