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    ゆーじ

    @Beh_giyu
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    ゆーじ

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    🌟🎈🐕
    漫画にしようと思って書いていたので読みにくいです。
    ⚠少し🌟くんが酷い?こという

    あいしあいされ最近司くんはイライラしている。
    イライラというか少し怒りっぽい。
    司くん曰く、今大学のサークルで取り組んでいるショーの役が怒りんぼうさんなんだとか。
    だから引きづられてしまって、言葉がきつくなってしまうすまないな、そう謝る司くんの手はいつもみたいに優しかったから僕は全然気にしていない。

    それに司くん本人もかなり疲れているみたいだ。
    普段は気にならないことが気になって苛ついてジェットコースターに乗っている気分だと言っていた。


    (僕に何かできることはないかなぁ…)


    そういえば以前僕が落ち込んでいるときに
    気分が沈んでいるときは美味しいものを食べてショーをみよう!!
    そう言って美味しい料理を作ってくれて夜遅くまで一緒にショーをみた。
    思い返してとても楽しかったなと尻尾が揺れる。


    (そうだ!僕も美味しい物作ろう!)


    そうと決まればお買い物に行かないと!
    帽子を目深に被って邪魔にならないよう小さな声でいってきますを言う。
    いつもならどんなに忙しくても返ってくる声が今日はない。
    頑張れ司くん、と心の中でエールを送りスーパーに向かい歩みを始めた。






    「はぁ………」


    オレは何度めかのため息をつく。
    今回与えられた役は傲慢で怒りっぽい役だ。
    役を自分に落とし込むにつれて沸点が低くなっていくのを感じていたが、類の足音に苛ついてしまった時は頭を抱えた。
    類に当たってしまうこともあるかもしれないと前もって謝ったが、類は相変わらずにこにことして
    今回のショーも大成功だね!と嬉しそうに言ってくれた。
    その時は涙を流しながら抱きしめた。


    (だめだな役に引きづられて些細なことでイライラしてしまう……)


    「息ぬきでもするか……るいー」


    もふもふさせてくれ〜と呼びかけるも返事はない。
    いつもならすぐ部屋から出てくるのに…。


    「………類ー???」


    部屋を見渡してみるも類の姿はない。
    類がいつも日向ぼっこをしている場所も、かくれんぼをする度に入るクローゼットの中にもいない。
    お風呂場もトイレも全部。
    どこにもいない。


    「……まさか外に……」


    『僕達獣人はまだまだ少ないから
    保護対象になってしまうみたいでね
    見つかったらすぐ施設に送られてしまうんだ
    何度脱走したことか』


    類がオレに心を開いてくれた時に教えてくれたことを思い出した。
    獣人はまだ珍しく、一人でいる獣人が何か事件に巻き込まれないように見つけ次第国に保護されているらしい。
    何度か施設に送られたことのある類は、暗い部屋で怖かった月明かりだけが僕の癒やしだったと笑っていた。
    だから類が外出するときは必ずオレも付いていっていた。

    外に出て見つかってしまったら
    オレのせいでまた類が一人になってしまったら


    オレの側から類がいなくなる


    「っ、なんでっ、……っ、類!!!」


    外が危ないなんて分かりきっているのに。
    何か類の好奇心を刺激するようなものが、ことが外で起こっていたのか?
    それともオレが毎日苛ついているから嫌気が差してしまったのか?

    バタバタと急いで玄関に向かう。
    靴なんて綺麗に履いている余裕もない。
    ドアノブに手をかけ思い切りドアを開けた。


    「わ!司くん……?どうしたんだい、そんなに慌てて」


    ドアを開けた先には驚いた顔の類がいた。


    「類、お前、っ、どこに」


    そう問うと類はにこにことエコバッグを前に差し出してきた。


    「フフフッ司くん疲れてるみたいだったから
    何か美味しいものと思って」


    どうやらスーパーに買い物に行っていたようだ。

    帽子を目深に被っても尻尾が出ていたら意味ないだろう。
    そのまま見つかって連れて行かれたら二度と会えないんだぞ
    ぎゅっと握る拳に力が入る。


    オレの気持ちも知らないで類はしっぽをぶんぶん振って笑っている。

    何故笑っているんだ


    「あ、ついでに歯磨き粉も買ってきたんだ!!
    フフッ、僕えら、」

    「……な」

    「え?」

    「余計なことするな!!!!」

    「っ」


    類が息をのむのが聞こえた。
    悲しそうに垂れ下がっていく耳としっぽ。

    違う、悲しませたいんじゃない
    怒ってるんじゃない
    オレはただ……


    「っ、どれだけ心配したと思ってるんだ……」


    ぎゅぅと強く類を抱きしめる。


    「…………ごめん、ごめん、なさい、」


    オレが抱きしめると抱きしめ返してくれる類だが
    今はただオレの服を弱く握るだけだった。






    「怒鳴って悪かった、オレのためにしてくれたことなのに…余計なことなどと思っていない」

    買い出しも助かるありがとう、とあのあと泣きそうになりながら謝罪をくれた司くん。
    僕は司くんの力になれたらと、司くんは僕を心配してお互いがお互いの為を思っての行動ですれ違っていたらしい。
    僕の方こそ、黙って出て行ってごめんねと
    二人でごめんなさいをして
    先程買ってきた食材で一緒に料理を作った。
    一緒にご飯を食べるの何日ぶりかな、と僕が言うと
    「すまない」とまた司くんが泣きそうに謝るから
    買ったことを黙っていたお菓子を出して
    「僕も謝ることいっぱいあるからお互い様だよ」
    なんていうと泣きながら笑ってくれた。


    くぅくぅと寝息を立てながらソファで眠る司くん。
    いつもならベッドに行くのに本当にお疲れのようだ。


    (こんな所で寝て……風邪でもひいたらどうするんだい)


    すやすやと眠る司くんの口からは涎が少し垂れていて
    いつもしっかりしているキミの子供らしい部分を見れて嬉しい。
    ずっと見ていたいがこのままでは風邪を引いてしまう。起こさなければとゆっくり肩を揺する。


    「つか」



    『余計なことするな!』



    司くんの名前を呼ぼうとして夕方言われたことが
    頭の中で鳴り響いた。


    「……これも余計なこと、なのかな……」


    司くんは謝ってくれたが、あの言葉は少なからず
    僕の心に刺さってしまっていたみたいだった。


    「……でも」


    司くんが疲れているなら癒やしてあげたい
    司くんが悲しんでいたら側にいて笑わせたい


    「……キミの為なら僕は余計なことをしたいな」


    司くん起きてと揺すると、んぁ?と間抜けな声を出して起きてくれた。


    「………るい」


    舌っ足らずな司くん可愛いなぁと思いながら


    「ここで寝たら風邪を引いてしまうよ、ほら手を貸すから寝室に、わっ!!?」


    腕を掴んで立ち上がらせようとすると、急に引っ張られあっという間に司くんの腕の中に閉じ込められてしまった。


    「んぅ〜………よしよし……るい」

    「ねぼけてる」

    これは簡単には離してくれなさそうだ

    「るい……今日、ありがとう……」

    「え」

    「オレの為に……るいがいるから、がんばれる…ん、……だいすきだ」


    寝ぼけながら僕の頭をなでて言う。
    その言葉に心に刺さった小さな棘が取れたような心地がした。


    「僕も、大好き……」


    すりっと頬を寄せると僕を抱きしめる力が強くなった。








    「おーい!天馬!今日の打ち上げは?」

    「すまん!予定がある!!お疲れ様でした!」


    今日は千秋楽。
    ショーは大成功で幕を閉じた。
    千秋楽終わりの打ち上げのお誘いを断り足早に家路につく。

    ガチャリと家の扉を開けると、美味しそうな香りが鼻をかすめた。


    「ただいま!類!!」

    「おかえりなさい司くん」


    手洗いうがい、着替えを終えて類を抱きしめてキスをする。


    「ただいまのキスだ!」

    「フフッ久しぶりだね」


    ちゅっと頬に可愛らしくキスをしてくれた。
    それだけにぶわっと類への愛が溢れてとまらない。


    「うぅ、反動で類への愛がダムが決壊した如く溢れて止まらないのだが……っ」


    抱きしめながら類の腰回りを擦ると
    ペチッと手を叩かれる。


    「だめだよ、ご飯がまだだろう?今日はご馳走なんだから沢山食べてほしいな」

    「も、勿論だ!!!」


    千秋楽の日は類がとびきりのご馳走を作ってくれる。
    前まで料理が出来なかったやつとは思えないほど上手くなった。
    オレは胃袋までも掴まれてしまったなぁとベタ惚れだ。


    「司くん」

    「ん!」

    「千秋楽おめでとう!お疲れ様!」

    「うむ!!ありがとう!!!!」


    その後デザートと称して類も美味しく頂いたのは
    ここだけの秘密だぞ!





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