Good morning RED どのくらい眠っていたのか見当もつかないけれど、当初の予定通りに事が運んだのであれば数十億年ほど眠っていたのだと思う。このネジの抜けようを見れば、もしかするともっと長かったのかもしれない。
腕の中で一向におとなしくならない彼女を抱きしめたまま、途方もない時間をかけてまた巡り逢ってくれたことに安堵して、クロはゆっくりと細く息を吐き出した。
何十億年もひとりにしてごめん。そしてありがとう。
再度強くアカを抱きしめたあと、拘束を解いた。
「よし」
「は? なに? なに勝手に納得してるの? よくわかんないんだけど! 私の唇奪っといてどういうつもりよ!」
「別にファーストキスじゃないだろ」
「なんでそんなことお兄さんが知ってるわけ⁉ 信じらんないっ! セクハラって知ってる?」
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