【プロット】近さと遠さを抱きしめて大柄黒狼獣人のRと小柄犬獣人のTが森の中を歩く
拓けた場所に出て大きな古代遺跡を見付ける
情報は正しかったとTが言い、地図を仕舞う
遺跡の中の探索を任されていたRとT
中には魔物が住み着き、魔法による封鎖や罠が幾つも施されている
第一発見者である植物学者では手も足も出ずであった
内容としては内部の魔物の討伐と魔術封鎖の解除
植物学者はTの知り合いであったので真っ先に声を掛けてくれた
Tは酒場でRも同席して内容を植物学者から聞いている
内部で見付けたものは回収して構わないとの事
詳細な調査は後程専門家に頼もうと考えているとの事
良い値打ちのものはその遺跡専門家に売っても構わないとの事
Tはお手伝いの様なもの出来ているのでRが欲しいものがあれば
回収して遺跡専門家に売ってもいいと言う
遺跡の前に立ち、強い魔力反応がある遺跡であるとTが確認
Rが何か言おうとするがTが思い出したように口を開く
入る前にRに小用を済ませておくように言う
魔法で乾かせるし時間が経てば消えるだろうとRが
Tは魔法で乾かせるが、詳細な調査が入るとなると痕跡を調べられることになると
内部での不用意な新しい痕跡は出来る限り出さないようにと通達がある
森を隔てた町側に先に、自身たちが出る頃に調査拠点が立てられる予定
もし中で出したら早い段階で気付かれる
ダンジョン内での小用はよくある事だが、とRがボヤく
今回は特別に未発見の遺跡である為に調査が組まれているとの事であった
もし中で我慢できないようであるならオムツがありますがとTが
絶対にしないとRが言い、Tはでも今しておく必要はありますと
そこで、ずっと我慢していただろう様子と言葉を遮ってしまったことに気付くT
今してくるとRはその場を離れる
全然離れきらないところで放出する様子と音が聞こえる
言い出しにくい状況を作ってしまうのは反省ですねとTが呟く
内部は迷宮のようになっており次々と分岐が見付かる
魔法による座標確認用の浮遊魔光を灯し進む
その光は地図上に立体的に浮かび、複雑な構造を分かり易く提示した
地図を険しい顔で精査し魔力補給の為にエーテル瓶を飲むT
空き瓶を仕舞った後にRがオムツをくれと言ってくる
横で声を掛けず限界だったようで慌てて渡す
咄嗟に取り出した小さなものに押し付けて済ませる
多く溜まったものを出し終えてしどろもどろなR
気にしないでくださいとTが言って魔法で割れないベールに包みバックへ
毒の魔物や魔法の罠を攻略していく
その後進む先で地底の崖に出る
魔法のロジックがあり魔力を消費して足場を作る
エーテル瓶の二本目を飲み干すT
恐る恐る進むが失敗し足元が崩壊しかけて奈落に落ちそうになるT
咄嗟にRがTのベルトを掴む
逆さまになりお腹と胸が見える光景
鞄からは使用済みと未使用のオムツとハンカチが落ちる
引き上げられる。お礼と、ハンカチはまた作ればいいと言う
調査員もまさかこの下までは行かないだろうと言う
引き上げられる際にズボンに滲みがあった事を知る
驚いた際にも出るのかもしれないと思うに留める
この先が最後の部屋だと知る
魔術障壁を解除する
内部は無数の古代文字と杯
中央には金属宝飾の施された小さな魔石が植物に覆われている
後は引き返すだけだがどうするかと振り返るT
自身の物を出し今すぐにでも出す姿勢で壺を持つR
切羽詰まりすぎて出す寸前のRを止めるT
Rはオムツもハンカチもない事を知っている
その為に耐えようとしていたと知る
慌ててTが飲み干したエーテル瓶を押し当てる
即座に満杯になり一旦離すから止めてと言うが止まらない
もう一本をびしょびしょになりながら押し当てる
謝られるがこの程度なら魔法でと蒸発させる
何とかするのでしっかりしたいときはしたいと言ってくださいとTが
Rはこんな何度も迷惑を掛けられないと
今回で誘うのはやめて欲しいと壺を置きながら言う
俺は君にとってそこまで重要な人ではないとRが
Tは、博愛の献身に見えていたかもしれないがそれは違うと
違うと言っても受け入れてもらえない、証明する手段は無い
無いけれど、近くに居たらそれを伝える手段も出来るはず
近寄る事も許されないなら辛いと言うT
Rは行くぞ、とのみ言って中央の魔石を植物から千切り取る
Tはその様子に一度この場の杯を見るも付いて行く
口数が少なく帰路を戻るが尿意を感じ始める
エーテル二本分と今日森に入ってから一度もしていなかった
Rのような頻尿ではなかったから意識はしていなかった
言い出そうとして、どうにもならない事を知る
遺跡を出なければ出来ない状況
魔力はほぼ使い果たしている
出口の付近でRがもう出そうだと言う
Tが風の魔法で身を軽くするのですぐに行ってくださいと
Rを出口に行くように急かす
ようやく言ってくれたRと、しかし自身も切羽詰まっている様子
それを言い出せなかった事に、この羞恥が常に抱えていたものと知る
知るが、この前のトイレの前や魔物の振動で不可抗力で漏らしたのとは
別で、気付かれないようにどうにかできるかもしれないと
出口を出ると、すぐ横の草むらでRがしていた
その姿を見て森の方を見張ってきますと飛び出す
茂みを超えてベルトを解こうとしたがベルトが噛んでいた
落ちた時に助けようとした際に強く引っ張られ金具が歪んでいる
何度か奮闘した後魔法で何とかする
魔法でほどいて咄嗟にズボンを引き下げるのとRが声を掛けるのとは同時
下着はまだ下ろしきらない
少し出て、止めようとするが噴出する
そのまま会話
Rが毒の魔物も居たし状況を確認していなかったと
何か困った事があったかと
呻いているのを聞かれたようだと知るT
何でもないと言う間に噴き出し、慌てて混乱するままに片手で下着をずらす
勢いよく弾けて飛び散る水流の音が響く
Rが眺めていたが耳が動いて茂みの方に見透かすように視線をやる
大丈夫ならいい、と尾を翻すがその時には止めようも無く放出音を響かせていた
Rが一瞬立ち止まり掛けるが進む
確実に音を聴かれたし幻滅させたと落胆するT
Rに、したいときは言うようにと言っておいてこれであると
相手の気持ちが分かれどそれを自分で避けてしまったと
Rの前で見栄を張っていたい気持ちがあったのかもしれない
好きだからそういう姿は見せたくないと思ったのかもしれない
言うのが恥ずかしかったのは本当であり
それを自分も認めて歩み依る必要があると
一息ついてズボンを上げようとして大失敗に気付く
盛大に引っ掛けてしまっており隠しようの無い大きな染み
もわりと立ち昇る濃い匂い
びしょびしょになっており水滴が滴っていた
慌てて魔法を使おうとしたが、風魔法を出口で行使したことを思い出す
魔力はあの時に使い果たしていた
これを、伝えなければならない
遺跡の入り口辺りで待っているRに伝えなければ
前にTが失敗した時は彼の入っていた扉の前と
彼と魔物の討伐をしている時の不可抗力だった
だが、今回は我慢できず、言い出さず
隠そうとして失敗したのだ
これで何ともなければ次からは、と気を付ける機会になった
だが、現状を伝えなければならない
近くに泉も見当たりそうになかった
証拠隠滅もできず、拠点にこのまま戻る必要があり
そしてそうなれば植物学者や遺跡専門家たちと鉢合わせる
魔力が一度枯渇してからの回復は遅い
エーテル瓶はない。鞄の中にはRの尿が入った瓶二つ
何もできず、詰みだった
ぐしょ濡れのズボンと下着を履く
おずおずとRの前に出てきて、失敗したと告げる
Rは少し驚いた様子で口を閉じてから、魔法は、と
魔力は使い切った、と
自分がもっと早く言い出していたら、とTが
Rは暫し考えるようにしてから、尾を翻した
Tはその場に置いて行かれた
さめざめと泣いて、仕方がないから拠点に戻ろうと歩き始める
するとRが走ってくる
遺跡の入り口の魔術障壁の残処理があると
その為まだ少しかかりそうで待っていて欲しいと
そう植物学者と遺跡専門家たちに伝えたとRは言う
何故と問う前に、差し出されたのは遺跡の最奥で手に入れた魔石
それは植物のツタが取り除かれて淡い光を纏っていた
魔力の一時的な補填に足るものだった
植物学者の魔法にてツタを取り除き活性化させたものであり
魔力の元であるそれはTが魔法を行使できる為のもの
Rは、何度も助けられているから、その分は返したいと
離れたら返せない、とRは言う
その言葉にやっぱりRは優しいと泣きながら笑う
照れくさそうにもぶっきらぼうにRは早く乾かせと言う
そして、恐らくだがと付け足してて
Tが発情期であるからその関係で我慢が効かなかったのではと言う
匂いで分かってしまったと
博愛の献身ではないのは確かだが一時の感情に流されるものではないと
Tが匂いからそれを指摘されて真っ赤になるものの
Rはそれが離れる理由にならないし、さっき言ったとおりだと
離れたら返せない、とRは改めて言う
魔法で乾かしてからTはRの手に触れて
博愛でなくて、衝動に見えるかもしれないけれどと前置きし
もっと近くに居たら伝わると思うのでと付け加え
今夜一つ、返すのをお願いしても?と上目遣いに言う
それにまともに答えられず、ともあれ行こうと手に触れて
繋いで拠点まで向かっていった