Δドラロナ死にたがりのロと殺したくないドのΔドラロナのはなしなんですが、「俺を殺せよドラ公」「本当に生き返るかもわからないのにそんなの嫌だよ、私人殺しになっちゃう」の押し問答の末、
「わかった。もういい、わかったよロナルド君、私の負けだ。君を殺してあげる。やり方は私に決めさせてね、私だって君が苦しむ姿は見たくないから、できるだけ確実に、それでいて痛くなくすんなり死ねる方法を探してあげる。」
「!ほんとか!さすがドラ公!」
「そして私も一緒に死ぬ」
「え、」
「君を殺して生き返らなかったら私は悲しいし、悲しすぎて泣きすぎて死んでしまうかもしれない。君を失った、愛する君を殺してしまった事実と後悔を抱えながら生きるくらいなら一緒に死にたい。そのあとは君が生き返ろうが自由にするといい。でも私は死んでて生き返る手助けはしてあげられないから、自分一人で頑張って生き返ってね。」
「え、え、なんで」
「君は何回も私に殺せ殺せと言ってくるし、やめてって言っても聞かないし、私は君を愛しているからこの世界で生きていきたいと思ったし。長生きの君と一緒に生きるためにダンピールから吸血鬼に転化しようと思ったけどさ。でも君が死んじゃうなら意味ないんだもん。この街も守りたいけど、君に比べたら別にいいやって思って。」
「ま、ドラ公待って、あの、」
「いつがいい?あー、でもなぁ、引き継ぎが面倒だからこの山を超えて、あと退職届も出して、有休消化して、一応お父様たちにも挨拶…いや、そんなことしたら止められるな。やっぱりあれかな、遺書を残して一緒に死のうか。ね、そうしよう。山だけ片付けたいから来月あたりかな。それでいい?」
「えっと、あーー、あの、」
「食べたいものでもある?死んだらもう唐揚げもオムライスも食べられないから、食べたいもの好きなだけ食べておきなさいね。死ぬ前に会いたい人にも会っておきなさい。あ、でも君は生き返るからいらないのか。私は何食べようかなぁ、フレンチのコース料理でも食べに行こうかなぁ。ロナルド君も行く?今週末とか予約取れるとこあるかなぁ。ね?どう?」
「ご、ごめんなさい…」
「なにが?」
「おれ、もう死にたいって言わないから、あの、ドラ公も死なないで欲しい……」
「死にたいんじゃないの?」
「ちが…あの、生き返ってみたくて…」
「じゃあ一回死ななきゃじゃない。やっぱり私も死ぬよ。」
「!や!やだ!違う!違うから!生き返りたくない!生き返りたくない!だからドラ公、死ぬなんて言うなよぉ…うぇ…」
「ごめんね、意地悪しすぎたね。泣かないでよロナルド君。ほら、おいで」
「うう…もう死ぬって言わないで…」
「うんうん、ごめんね。言わないよ。ほら、よーしよし」
「うう…どらこぉごめんなさい…」
「もう怒ってないよ。ごめんごめん。泣かせてごめんね」
「泣いてない…」
「はいはい。ロナルド君は強いもんね。死ぬって言った私のこと許してくれる?」
「ゆるす……」
「そっか、ありがと。じゃあ私もロナルド君のこと許してあげなきゃフェアじゃないね。もう殺してって言わない?」
「言わない…」
「いいこいいこ。えらいね。」
「うん…」
「でももし、どうしようもなく辛くて悲しくて死にたくなったら、その時は私を頼ってね。」
「…?わかった」
「うん、ありがとう。良い子だね。」
「ドラ公、もっと、頭撫でて…」
「うん、いくらでも撫でてあげるよ。今日はオムライスにしようか。」
「うん…どらこうすき」
「私も好きだよ、ロナルド君。」
って言って少しずつ依存させていく(?)ドラちゃんのΔドラロナのおはなし