「寝顔の観察って、あんまイイ趣味じゃないと思うけどなぁ」
開いた片目を常闇に向けて、ホークスは寝ぼけ声でぼやいた。常闇は、お早うございます、と一夜を共にした相手に会釈する。
「ご不快だっただろうか」
「君じゃなけりゃね」
ふあぁ、と欠伸をして、ホークスは常闇に向けてゴロリと寝返りを打った。
「縁、というものについて考えていた」
「んー?」
この気配に敏い人が、寝顔を許してくれる幸福について。
こうして一緒に朝を迎える度に、常闇は打たれるような心地を得る。その感動を当たり前とすることもまた、幸福と呼ばれるのかもしれないが。
「俺の幸福なるものの全ては、あなたと共にあるものだった、と。……それが偶然の上にあるのだから、人生というヤツは面白い」
330