縮んだ凪と玲王と千切の話 事件が起きた。凪が子供になった。
朝、玲王がいつもの様に凪を起こそうとしたら既に小さくなっていて、その時ばかりは目を疑った。この場所に子供が入り込めるはずもないし、ふわふわとした白い髪は凪と同じ。どうやら、コレが凪なのだと認めざるを得ない事態に。
布団の中で小さくなった体をまるくしてすやすやと寝息を立てていた凪を起こすと、ぽやんとした顔で眠そうに目元をこすりながら小さな欠伸をひとつ。
控えめに言って天使かと思ったが、今はそれどころではない。
「おまえ、凪……だよな?」
「……?」
縮んでしまった凪と話をしようとしても、少しばかり不思議そうな顔をして黙り込んでいる。まるっきり意思の疎通が出来ない。多分、見たまんまの中身になっているのだろう。
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