Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    Ak(明湖)

    雑多になんでも放り込んでいく

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 71

    Ak(明湖)

    ☆quiet follow

    天上家 妄想SS 01

    ##天上家

    満点の星空で「おとうさん、外に出たい」
    テレビでみた双子座流星群、今がピークらしくみえるらしい。
    袖を引っ張っていつものように聞いてみる。
    おとうさんは二つ返事で微笑み返してくれた。

    見晴らしのいい公園。その高台に望遠鏡を設置して星を覗き見る。
    キラキラと瞬く星がいくつも見えて思わずため息が漏れた。
    …どのくらい眺めていたのだろう。代わりばんこで星々を眺め、時には休憩しておかあさんが作ってくれたお夜食を食べ温かいスープを飲む。
    びゅう、と冷たい風が吹いて体が震えるとおとうさんが言った。
    「今日はもうここまでにして家に帰ろうか」
    その言葉にうなずいて変える支度をする。

    ゴミも残さず公園の高台から帰るとおかあさんが出迎えてくれた。
    「星はどうだったかしら?」
    「とてもきれいだった、写真撮ったから現像したらおかあさんにも見せてあげるね」
    「ありがとうフユアキ…… それにしても体が冷えてるわね、今ココアいれてあげるから座って待ってて」
    「はーい」と返事を返して席に座る。
    おとうさんも隣に座って今日見た星について話をした。
    次はいつみれるのだろうか、今度山の方にもいってみたい、そんなことを話す。
    話し込んでいるうちにおかあさんがココアを3つ持ってきてくれた。
    それを飲んで体を温めれば、どこかホッとした感情になる。
    そして瞼が重くなって自分の頭は舟を漕ぎ始める。

    おとうさんが何かを言ってるけど、眠くて正常に判断ができない。
    そして自分の体は宙に浮く…いや、抱きかかえられているのだろう。思わずおとうさんに擦り寄った。
    明日も変わらずこの時が、平凡で穏やかな日が続きますように。
    そう眠りに落ちる前に願って、夢の中へと向かった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works