市ノ瀬と千晃さんの話「ドッペルゲンガー?」
市ノ瀬智也、鹿屋海部、そしてA…浅野勇はとある喫茶店に集まった。繋ぎで注文したパンケーキを頬張りつつ、海部はバックからスマホを取り出す。
「ん…そう、まさにそれ。一緒に写真撮ってもらったから…まぁ見なよ」
市ノ瀬は差し出された画面に目を向ける。
驚愕した。
海部が二人……いや、髪色が違うから見分けはつく。そのそっくりさんは黒髪だ。しかしこんなこと本当にありえるのか、疑ってしまうほどの瓜二つの人間がそこに写っていた。背丈も同じだ。
困ったような笑みを浮かべて不慣れにピースをしている彼は、成人男性とは思えぬほどとても可愛らしい。
「ね?」
「っすげえ…海部そっくりだ…、えーと…名前は?」
「ちあきさん、大須賀千晃さん」
3860