名うてのポケモントレーナーは総じて面倒見がいい人たちだ。
我々ニンゲンとは違う理で生きているポケモンたちのおやとなり、彼らの世話をして満足させ、信頼関係を築いて共に戦うのだから、自分以外の人や生きものの気持ちがわからないことには務まらない。なおかつ、情が深くないと続かない。
今もってガラル最強との呼び声高いダンデくんは、そんなところでも才能が突出していた。
「ほら、おいしいみずだぜ。飲んでばかりじゃすぐ酔うぞ。チェイサーも入れないと」と、グラスに水を入れ。
「お酒はあまりやらない? じゃあ、食べるのはどうだ。チーズは大丈夫? チップスもあるぜ。鶏肉の香草焼きももうすぐ焼き上がるみたいだ」と、お皿を持たせ。
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