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    流菜🍇🐥

    @runayuzunigou

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    流菜🍇🐥

    ☆silencio seguir

    🦀さんと🔧ちゃんの何番煎じか分からないネタです。かなりカプっぽいです。以前にくるっぷの方に上げたものの再録です。

    子守唄 その建物からは、夜遅くまで灯りが漏れていた。コンピューターは煌々と光を放ち、タイピングの音が響いている。不動遊星とブルーノが、エンジンの開発をしているのである。
     二人は、真剣な表情で画面を見つめている。その顔には隈がくっきりと浮かんでいた。
    「遊星、そろそろ休まない?」
     席を立ち、ソファにもたれ掛かりながら、ブルーノが大きく息をついた。
    「もう少しだ。この不具合を解決したら……」
     遊星は席から離れない。新しいエンジンプログラムの開発が、完成間近まで進んでいたのだ。
    「ちゃんとロックをかけておけば、プログラムは逃げないよ。明日にしよう」
      ブルーノは言うが、遊星は頑として動かない。
    「もう少しなんだ。もう少しで、俺たちの希望が完成する」
     遊星は勢い込んで立ち上がり、ぐらりとよろめいた。慌てて立ち上がったブルーノが、ソファ越しに遊星の身体を支える。
    「やっぱり、休んだ方がいいみたいだね」
     ブルーノは言う。そのまま、遊星の身体を支えると、ソファへと誘導した。
    「ブルーノ、これは……?」
     導かれるままに身を横たえると、遊星は困惑したような声を上げた。彼の頭は、ブルーノの膝の上に乗せられていたのだ。
    「膝枕だよ。遊星がよく眠れるようにね」
     ブルーノは言う。少しも疑問を持っていない様子だった。
    「ねんねんころりよ、おころりよ」
     膝枕だけでなく、子守唄まで歌っている。徹夜によって、ブルーノも平常の思考を欠いているのだろう。子供を寝かしつける大人のように、優しく遊星を見下ろす。
    「ブルーノ。そんなことしなくても、俺は眠れる」
    「ダメだよ。遊星は放っておくと、またエンジンの開発をしようとするでしょう」
    「それは……」
     遊星は言葉に詰まってしまった。彼には、既に徹夜の前科があるのだ。
    「悪いけど、遊星が寝るまで見守らせてもらうよ」
     ブルーノは優しい声で囁くと、再び子守唄を歌い始めた。
    「ねんねんころりよ、おころりよ」
     囁くように、諭すように、包み込むように、ブルーノは温かい声を発する。遊星はゆっくりと目を閉じた。漂うように、眠りの中に落ちていく。いつものように見る悪夢も、この日だけは姿を現さなかった。

     朝、目を覚ましたクロウとジャックの目に入ったのは、ソファで眠るブルーノの姿だった。膝では、遊星が眠っている。
    「おい、遊星、起きろ」
     ジャックが起こそうとするが、クロウが止めに入った。
    「寝かしといてやれよ。どうせ徹夜してたんだろ」
     ジャックの手を引っ張って、眠っている二人から引き剥がす。音を立てないようにガレージを出ていった。
     日が昇り、目を覚ましたブルーノが、前日の行動を思い出して赤面するのは、もう少し後の話である。
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