これからの日常 サイドランプのみが付けられたほの明るい中、ちゅくちゅくと絡み合う音が響く。ルカの舌がぼくの舌を絡め取り、じゅっと吸われる。くらくらと馬鹿になっていく頭を必死に起こし、自分からもとルカの舌へ擦り寄る。
「あ、そういえば」
離された口元からは細い銀の糸が垂れ、行為の深さを見せつけられる。なんだか気恥ずかしくなって目を伏せると、ルカの手が耳に持っていかれる。
「耳、塞ぐとイイって聞いたんだ」
ちゅ、と控えめなキスの後に先程の続きというように舌がねじ込まれる。ぐちゅりという音が体に響き、頭がどうにかなりそうだった。
「ル、ルカ……」
「何、シュウ」
「これ、ちょっとその……恥ずかしい」
ルカの胸を叩き、距離をとる。恥ずかしくて目も合わせられない。どうせヴォックスあたりが入れ知恵したんだろう、あとで一言言ってやらねばならない。
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