tarako
MOURNING去年の秋に見たい!読みたい!と思ってつらつら書き殴ったものの、完成できなさそうなのでここで供養⋯⋯⋯🙏🏻これの数年後設定で⚓️♻️とモブ子ちゃんのやり取り書いてて、こっちは書けそうなんだけど全然止まってる〜
読む人を選ぶスポーツもの⚓️♻️🏀
pwptしながらアドベイハイスクールに通うみんな。⚓️♻️ちゃんたちはバスケ部。♻️は引退したんだけどウィンターで残ってる設定。公式戦。モブ視点。
⚓️♻️🏀⚓️♻️🏀
アドベンチャーシティハイスクールにて、バスケットボールのとある公式試合───
「ッハァ、ハァ⋯今、何ピリだっけ⋯?」
「3ピリ⋯ハァ、4分⋯」
「ハァ⋯あと、6分もあんのか⋯あんなのと⋯ハァ、まだ、16分も、走んなきゃなんねぇの⋯?ハァ、ハァ⋯」
鉄壁のディフェンスに畳み掛けるようなオフェンス。差は埋まらず開いていくばかり。チームの誰もが勝利を諦めていて、白旗を上げているがゲームはまだ終わらない。
⋯3ピリが終わるまであと5分。
自分たちもだが、相手は2年生と1年生のチーム⋯と、ウィンターで残った3年生ひとり。相手の2年生もひとりしかいない。ほとんど1年生で構成されたチーム。
⋯そのたったひとりずつしかいない2年と3年に、
5661アドベンチャーシティハイスクールにて、バスケットボールのとある公式試合───
「ッハァ、ハァ⋯今、何ピリだっけ⋯?」
「3ピリ⋯ハァ、4分⋯」
「ハァ⋯あと、6分もあんのか⋯あんなのと⋯ハァ、まだ、16分も、走んなきゃなんねぇの⋯?ハァ、ハァ⋯」
鉄壁のディフェンスに畳み掛けるようなオフェンス。差は埋まらず開いていくばかり。チームの誰もが勝利を諦めていて、白旗を上げているがゲームはまだ終わらない。
⋯3ピリが終わるまであと5分。
自分たちもだが、相手は2年生と1年生のチーム⋯と、ウィンターで残った3年生ひとり。相手の2年生もひとりしかいない。ほとんど1年生で構成されたチーム。
⋯そのたったひとりずつしかいない2年と3年に、
ばんしゅん
MOURNINGアニメ10話後日談妄想。口内炎のほたるさんにサヤ師が薬を塗る話。
アニメオリジナル要素の、サヤちゃんがほたるさんち知ってる(原作通りココノツは知らない)がツボでした。
サヤとほたる(だがしかし)【あまいゆびさき】
「ほたるちゃん、あーん」
「あーん」
「なーんちゃっ...て...」
剥きだしの腕を冷風が撫でていく。
一息ついてようやく引いたはずの汗がサヤの背中を流れていった。
冗談のつもりだったのに、餌をもらうヒナみたいにほたるは口を開けている。
(……マジか)
この人、ほんと大丈夫かな。
そんな感想を初見から何度なぞっただろうか。
脱衣所で男子とばったり遭遇なんてマンガみたいな展開も意に介さず、あられもない姿で堂々と挨拶したインパクトが蘇る。
即行助けたから良かったものの、駄菓子への飽くなき情熱よりも無防備さが気がかりだ。
「ほたるちゃんさ、ちっちゃい頃『知らない人から駄菓子もらっちゃダメ』とか『駄菓子あげるからって言われてもついて行っちゃダメ』とか言われなかった?」
1596「ほたるちゃん、あーん」
「あーん」
「なーんちゃっ...て...」
剥きだしの腕を冷風が撫でていく。
一息ついてようやく引いたはずの汗がサヤの背中を流れていった。
冗談のつもりだったのに、餌をもらうヒナみたいにほたるは口を開けている。
(……マジか)
この人、ほんと大丈夫かな。
そんな感想を初見から何度なぞっただろうか。
脱衣所で男子とばったり遭遇なんてマンガみたいな展開も意に介さず、あられもない姿で堂々と挨拶したインパクトが蘇る。
即行助けたから良かったものの、駄菓子への飽くなき情熱よりも無防備さが気がかりだ。
「ほたるちゃんさ、ちっちゃい頃『知らない人から駄菓子もらっちゃダメ』とか『駄菓子あげるからって言われてもついて行っちゃダメ』とか言われなかった?」
ばんしゅん
MOURNING・手火/序盤。主人公が歩き出せたのは、信じてくれる味方がいたからだと思う。・無防備な肖像/4回戦タイガークエスト。立派な写真立てでした。
主人公とセイバー(Fate/EXTRA)【手火】
「何か、余に言うべきことはないか」
じと、と愛らしいペリドットが歪む。
ごめんなさいと頭を下げた。
セイバーに促されるまでもなく、足を引っ張った自分に非がある。
マスターの迷いは、サーヴァントの深手に繋がる。
誠心誠意、謝るほかない。
セイバーは脇腹を押さえ、ふーっと息を長く吐き、許すと口にした。
すわ呆れられたかと思ったが、痛みをやり過ごしているようだった。
傷の具合を訊ねると大事ないと強がるが、玉の汗がまだ引いていない。
今日は無理せず、早く地上に戻ろう。
アリーナの地図を思い出し、来た道を戻ろうと踵を返すと、まっすぐ見上げてくる瞳とぶつかった。
「む、まだ暗号鍵[トリガー]を見つけておらぬではないか。先へ進もう、マスター」
2424「何か、余に言うべきことはないか」
じと、と愛らしいペリドットが歪む。
ごめんなさいと頭を下げた。
セイバーに促されるまでもなく、足を引っ張った自分に非がある。
マスターの迷いは、サーヴァントの深手に繋がる。
誠心誠意、謝るほかない。
セイバーは脇腹を押さえ、ふーっと息を長く吐き、許すと口にした。
すわ呆れられたかと思ったが、痛みをやり過ごしているようだった。
傷の具合を訊ねると大事ないと強がるが、玉の汗がまだ引いていない。
今日は無理せず、早く地上に戻ろう。
アリーナの地図を思い出し、来た道を戻ろうと踵を返すと、まっすぐ見上げてくる瞳とぶつかった。
「む、まだ暗号鍵[トリガー]を見つけておらぬではないか。先へ進もう、マスター」
ばんしゅん
MOURNING・隣の席の女の子/美木杉先生から見た生徒ふたり。・おへそと太陽/雨の日のマコと流子と鮮血。
マコと流子(キルラキル)【隣の席の女の子】
「それはそうと流子くん」
流子は頬を引きつらせた。
美木杉に詰め寄り、情報を引きずり出そうとすると、すぐこれだ。
「満艦飾くんにもう少し授業を聞くように言ってくれないか」
「誤魔化そうったって、もうその手は食わないぜ。担任なんだからマコに直接言えよ」
「ひどいな、僕は担任として彼女を心配してるのに」
「ふうん?」
サングラスの奥は伺えないが、存外まじめな口調だったので、流子はひとまず耳を傾けた。
満艦飾マコといえば、授業開始直後に早弁を済ませ、一瞬で睡眠学習に入るという、よろしくない特技を持っている。
流子も他人をとやかく言えるほど優等生ではないが、呆気にとられる健康っぷりは少し気がかりだ。
「そりゃあ、注意したさ。きみが転校してくる前にも何回も何十回も。それでも一向に改善しないから諦めてたんだが、今はきみがいるからね」
1626「それはそうと流子くん」
流子は頬を引きつらせた。
美木杉に詰め寄り、情報を引きずり出そうとすると、すぐこれだ。
「満艦飾くんにもう少し授業を聞くように言ってくれないか」
「誤魔化そうったって、もうその手は食わないぜ。担任なんだからマコに直接言えよ」
「ひどいな、僕は担任として彼女を心配してるのに」
「ふうん?」
サングラスの奥は伺えないが、存外まじめな口調だったので、流子はひとまず耳を傾けた。
満艦飾マコといえば、授業開始直後に早弁を済ませ、一瞬で睡眠学習に入るという、よろしくない特技を持っている。
流子も他人をとやかく言えるほど優等生ではないが、呆気にとられる健康っぷりは少し気がかりだ。
「そりゃあ、注意したさ。きみが転校してくる前にも何回も何十回も。それでも一向に改善しないから諦めてたんだが、今はきみがいるからね」
ばんしゅん
MOURNING・化粧と懸想/「おんなのこ」の九ちゃんを手に入れるお妙さん。・君の夜は僕の朝/仕事終わりのお妙さんと稽古はじめの九ちゃん。
・晴れの日/いつか新八が旅立ったら。
・初恋/女になりたかった九ちゃんと男になりたかったお妙さん(男になれなかった九ちゃんと女になるしかなかったお妙さん)。
お妙さんと九ちゃん(銀魂)【化粧と懸想】
ひらひらしたぴんくの着物を見立ててくれた妙ちゃんは、着付けを終えると、手放しで喜んでくれた。
てっぺんから爪先まで、かわいいって。
それがとてもうれしくて、少しうらめしい。
仕上げに紅を塗ってあげると招かれて、僕は俯く。
鏡台に映る自分も、妙ちゃんの瞳に映る自分も、直視できなかった。
まるで知らない人間のようで据わりがわるく、しかし、ずっと羨ましくて仕方なかった姿だ。
妙ちゃんと、いっしょの。
「大丈夫よ、顔をあげて。そう、そのままじっとしててね」
甘い声にひそかにしびれるのを我慢しながら、言われるままに身を委ねる。
たおやかな手が頬を滑り、妙ちゃんの小指がかさついた唇をやさしくなぞる。
ほんとうに、なんてことだろう。
3253ひらひらしたぴんくの着物を見立ててくれた妙ちゃんは、着付けを終えると、手放しで喜んでくれた。
てっぺんから爪先まで、かわいいって。
それがとてもうれしくて、少しうらめしい。
仕上げに紅を塗ってあげると招かれて、僕は俯く。
鏡台に映る自分も、妙ちゃんの瞳に映る自分も、直視できなかった。
まるで知らない人間のようで据わりがわるく、しかし、ずっと羨ましくて仕方なかった姿だ。
妙ちゃんと、いっしょの。
「大丈夫よ、顔をあげて。そう、そのままじっとしててね」
甘い声にひそかにしびれるのを我慢しながら、言われるままに身を委ねる。
たおやかな手が頬を滑り、妙ちゃんの小指がかさついた唇をやさしくなぞる。
ほんとうに、なんてことだろう。
ばんしゅん
MOURNING3回戦の「お弁当、作ってくれませんか?」後日談妄想。主人公と間桐桜(Fate/EXTRA)【明日のレシピ】
ドアをスライドした途端、清潔に保たれた室内からは消毒のにおいがした。
すでに支給品を受け取っているが、保健室の前を通りかかると、ついノックしてしまう。
丸椅子に腰掛ける部屋の主に話しかけると、決まった断りが返ってきた。
それにこちらが頷いて、会話の幕を閉じるのが常だ。
「ところで、」
珍しく、今日の彼女は遠慮がちに口を開いた。
どうやら続きがあるらしい。
「あの、お弁当、いかがでしたか?」
ぱちりと瞬く。
間桐桜の言葉を反芻して、ようやく思い至る。
しまった、事情[いきさつ]を話してなかった。
先日の弁当は、ヴォーパルの剣を手に入れるため、購買の女性に横流ししたのだ。
豪華な重箱は垂涎ものだったが、実は一口も食べていない。
915ドアをスライドした途端、清潔に保たれた室内からは消毒のにおいがした。
すでに支給品を受け取っているが、保健室の前を通りかかると、ついノックしてしまう。
丸椅子に腰掛ける部屋の主に話しかけると、決まった断りが返ってきた。
それにこちらが頷いて、会話の幕を閉じるのが常だ。
「ところで、」
珍しく、今日の彼女は遠慮がちに口を開いた。
どうやら続きがあるらしい。
「あの、お弁当、いかがでしたか?」
ぱちりと瞬く。
間桐桜の言葉を反芻して、ようやく思い至る。
しまった、事情[いきさつ]を話してなかった。
先日の弁当は、ヴォーパルの剣を手に入れるため、購買の女性に横流ししたのだ。
豪華な重箱は垂涎ものだったが、実は一口も食べていない。
ばんしゅん
MOURNING舞台『銀河鉄道の夜』のカーテンコールに夢をこめて。夜凪と千世子(アクタージュ)【カーテンコールの向こうへ】
劇団天球による『銀河鉄道の夜』の初日の幕が下りた。
カーテンコールで現れた夜凪景は、劇団員に両手を引かれるようにして万雷の拍手を浴びている。
暗転の間にカムパネルラの面影はなく、ぱちぱちと瞬く彼女は素の驚きで溢れていた。
そこでようやく千世子は、彼女の初舞台だったと思い出す。
それほどに夜凪のカムパネルラは自然と板の上に存在し、この世のものとは思えないほどうつくしく、そして切実に人間だった。
ところがうってかわって雛のようなたどたどしさで並ぶ姿に、観客の多くも同じように新人という単語を結びつけたのだろう。
ダブル主演の片割れ、ジョバンニ役の明神阿良也の隣に揃うまで、スタンディングオベーションで温かく見守っている。
1097劇団天球による『銀河鉄道の夜』の初日の幕が下りた。
カーテンコールで現れた夜凪景は、劇団員に両手を引かれるようにして万雷の拍手を浴びている。
暗転の間にカムパネルラの面影はなく、ぱちぱちと瞬く彼女は素の驚きで溢れていた。
そこでようやく千世子は、彼女の初舞台だったと思い出す。
それほどに夜凪のカムパネルラは自然と板の上に存在し、この世のものとは思えないほどうつくしく、そして切実に人間だった。
ところがうってかわって雛のようなたどたどしさで並ぶ姿に、観客の多くも同じように新人という単語を結びつけたのだろう。
ダブル主演の片割れ、ジョバンニ役の明神阿良也の隣に揃うまで、スタンディングオベーションで温かく見守っている。
ばんしゅん
MOURNING6回戦、ランチバトル前。主人公の胃袋を掴もうとする凛+後押しするランサー。
お弁当作りは迷いを吹っ切るためだったのかもしれない。
凛+ランサー(Fate/EXTRA)【その日々を囓れ】
マスターから入室禁止を固く命じられていたが、そろそろ頃合いだろう。
ランサーが厨房を覗くと、果たして凛は中華鍋と格闘していた。
テーブルの皿にはすでに春巻きが盛ってあり、湯気を立てている。
豪勢なことだ。
「おっ、美味そうだな」
「ちょっ、ランサー!? 入って来ないでってあれだけ言ったのに!」
「手元を留守にすっと焦げんぞー、嬢ちゃん」
「誰のせいよっ」
ランサーがうそぶくと、凛は散らした集中を慌てて豆板醤の海に戻す。
ちいさな耳朶はそれに負けず劣らず赤く染まっている。
火をかけていなければ、文句どころか拳の一つでも飛んできていただろう。
「心配しなくても、つまみ食いなんて野暮しねぇよ。あの嬢ちゃんのためのモンだろ?」
722マスターから入室禁止を固く命じられていたが、そろそろ頃合いだろう。
ランサーが厨房を覗くと、果たして凛は中華鍋と格闘していた。
テーブルの皿にはすでに春巻きが盛ってあり、湯気を立てている。
豪勢なことだ。
「おっ、美味そうだな」
「ちょっ、ランサー!? 入って来ないでってあれだけ言ったのに!」
「手元を留守にすっと焦げんぞー、嬢ちゃん」
「誰のせいよっ」
ランサーがうそぶくと、凛は散らした集中を慌てて豆板醤の海に戻す。
ちいさな耳朶はそれに負けず劣らず赤く染まっている。
火をかけていなければ、文句どころか拳の一つでも飛んできていただろう。
「心配しなくても、つまみ食いなんて野暮しねぇよ。あの嬢ちゃんのためのモンだろ?」
Rahen_0323
MOURNINGスグ→ツバがパルデアに留学する話を書きたくて書けなかったやつです。ボツです。供養です。スグツバ要素はぬるめだし捏造だらけなのでご注意を。なんでも許せる方向けです。 5034
Lioisse
MOURNING過去ツイ(今は過去…ポスト…になるのかな?)から勝手に想像して短編を書いてみた①レオン、イッセイ、じんたろうがいる
中の人がレオイセ推しの為、雰囲気はあるかもしれないけど、特に描写はありませんっ
解釈違いとか…口調がちょっととか、あるかもしれませんが、温かい目で見て頂けると…
🤍「………」
仕事帰りの帰り道。
1匹の黒猫と目が合った。
欧米では不吉なイメージも強い黒猫だが、日本では幸運を運ぶと大切にされていた時代もあるそうだ。
まあ、猫1匹に運が左右されるなんて、馬鹿馬鹿しいと思うがな。
にゃー🐈⬛
逃げる気配のない黒猫に近づこうとしたところで、たっ…と駆け出し、黒猫は細い道へ姿を消してしまった。
🤍「……」
💙「逃げられてしもたみたいやな」
くすくすと楽しそうな笑い声が聞こえてきて後ろを振り返る。
🤍「…イッセイ」
💙「同じ猫科同士とはいえ、やっぱり虎は怖いんやろか。ついこの間まではひよこちゃんやったんやし、怖がることないのになぁ」
🤍「うるせえ」
ふんっ、と顔を逸らし止めていた足を再び動かす。
1625仕事帰りの帰り道。
1匹の黒猫と目が合った。
欧米では不吉なイメージも強い黒猫だが、日本では幸運を運ぶと大切にされていた時代もあるそうだ。
まあ、猫1匹に運が左右されるなんて、馬鹿馬鹿しいと思うがな。
にゃー🐈⬛
逃げる気配のない黒猫に近づこうとしたところで、たっ…と駆け出し、黒猫は細い道へ姿を消してしまった。
🤍「……」
💙「逃げられてしもたみたいやな」
くすくすと楽しそうな笑い声が聞こえてきて後ろを振り返る。
🤍「…イッセイ」
💙「同じ猫科同士とはいえ、やっぱり虎は怖いんやろか。ついこの間まではひよこちゃんやったんやし、怖がることないのになぁ」
🤍「うるせえ」
ふんっ、と顔を逸らし止めていた足を再び動かす。
りのたろう
MOURNINGまじふぉゆ 現未❌俺が夢しいを回したいと言っていた時、まじふぉゆHO1の人と「じゃあ通過したら継続で回してください」って言ってくれたけど、結局回すか分からないので妄想だけ置いて供養
BMB_hatomaru
MOURNING同居している大人譲テツ(設定は不明)、譲介がプロポーズする話です。「結婚しませんか」和久井譲介にも、素朴な寂しさに動かされることがある。
その日譲介は、ダイニングテーブルに肘をつきながら、ぼんやりしていた。
ソファにもたれて、背を丸くして座っているだけだ。
金色のふさふさした長い前髪は、顔の右半分を隠している。
露出している左側には、印象的な瞳。切れ長な眼窩の中に、磨いたガラスのような結膜と青みがかった黒い丸い虹彩がある。
その目で譲介は、ただただ見ていただけだ。
同居人である真田徹郎の、コーヒーカップの端だの、徹郎の指だのを。
譲介にとって徹郎は親のようなもの、彼はもう空気みたいなものである。
だが、親ではない。同居人である。契約も約束も、徹郎と譲介の間にはない。
ただ一緒にいるだけだ。空気のように重さを感じさせず傍にいられるというのは、今までは難しかったことなので、そこは変化であるが。
4439その日譲介は、ダイニングテーブルに肘をつきながら、ぼんやりしていた。
ソファにもたれて、背を丸くして座っているだけだ。
金色のふさふさした長い前髪は、顔の右半分を隠している。
露出している左側には、印象的な瞳。切れ長な眼窩の中に、磨いたガラスのような結膜と青みがかった黒い丸い虹彩がある。
その目で譲介は、ただただ見ていただけだ。
同居人である真田徹郎の、コーヒーカップの端だの、徹郎の指だのを。
譲介にとって徹郎は親のようなもの、彼はもう空気みたいなものである。
だが、親ではない。同居人である。契約も約束も、徹郎と譲介の間にはない。
ただ一緒にいるだけだ。空気のように重さを感じさせず傍にいられるというのは、今までは難しかったことなので、そこは変化であるが。