五日前。「雪原先生への誕生日プレゼントか」
「そーいやもうすぐ誕生日だもんなー」
風晴と空田が各々頷く。
十二月二十一日。
雪原の誕生日まであと五日に差し迫ってなお、メイはまだ悩んでいた。
「はい。所長にも聞いたのですが……」
あまり参考にならなかった、というのは心の中に留めておく。
「ちなみに所長はなんて?」
空田が興味津々でメイに訊いた。
「これです」
隠すことでもないので持っていたメモを二人に見せる。
一行目は揃ってスルーしたが、二行目で反応が分かれた。
「……七篠、これ本当にやるつもりか?」
「いいじゃんいいじゃん! 絶対喜ぶって!」
風晴は渋い顔をしているが、空田は結城の意見に全面賛成のようだ。
現状二対一で賛成票のほうが多い。
885