[ミマモ]「希望」に満ちた村の記録 昔のある日のフルシュポスケだった。
この森のある場所には、小さな村があったが、そこへ二人の女性が訪れた。
凛としたたたずまいをし、右肩に一台のカメラを鳥のように載せていた一人の女性が、赤い頭巾をかぶった一人の女性の耳に届くように言った。
「相変わらずここはとても幸せそうな村だね」
「……」
「どこを見ても楽しそうだ。本当に笑顔でいっぱいだ。ここまで平和さを感じさせるような村、世界で見てもかなり珍しいぞ、シュトラール」
「だから何なの、メタリカ」
メタリカの言う通りこの村のみんなはとても笑顔だった。
メタリカは特に家も持たず、世界のいろんな場所を旅し続けている生活をしていたが、そんな彼女が見ても異常なくらいに、この村の人々はみな笑顔だった。
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