特別な(前編)が喜ぶはずがない。
きっと引くに違いない。
そうであってほしい。
そっと目を閉じて現実逃避をしたあと袋にチェーンをしまうと、小さな紙片がもう一枚入ってることに気付き、恐る恐る開いてみる。
これを着て、僕が今日のプレゼント♡とでも言って見せてやれ。
今までにあげたことがない特別なプレゼントだろ?
追伸、もしこれを本当に身につけなかった場合、今までにお前に相談された恥ずかしいアレやコレやを包み隠さず全てアンフィルに話す。
…悪魔だ。
あの人は綺麗な兎の皮を被った悪魔だったのだ。
だが、今さら彼の正体に気づいたところで時既に遅し。
全ては彼が悪魔だと気づかずに契約をしてしまった自分が悪いのだ─…。
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