店員の名札ついてないタイプのカフェ「今日はお仕事おやすみですか?」
「いえ、ワールドセクシーアンバサダーに休みはありませんよ。今日は新たなセクシーを見つけるために、最近話題のお店を回ろうかと」
「そうなんですね」
全然わかんないけど、そうなんですね。
ニコニコ楽しそうに笑って、いつも通りコーヒーを注文していくお客様とはついに世間話をする仲になってしまった。
自称ワールドセクシーアンバサダー(長いのでWSAと略す)の天堂天彦さん。私が働くカフェの常連さんだ。こじんまりとした小さなカフェの、屋外座席になりかけた席が彼の特等席。短い軒下で、木製の椅子に腰掛けてコーヒーを楽しむ姿は、この店の売りのひとつになっている。彼はこの店の看板娘ならぬ看板セクシーだ。
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