パンを与えてみればやはり空腹ではあったらしく、小さな口でひと口ふた口かじった後に、ようやく少年は夢中でかじり始めた。「誰もとらねぇから、ゆっくり食え」アルベルトはそう言ってやりながらも、さて困ったことになったと思考を巡らせる。余計なものを拾ってしまった。今からこの少年を連れて拠点に引き返そうにも距離がある。連れて行くより他ないだろう。アルベルトは深々とため息を吐いた。(人形戦記1巻より抜粋)

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