Mr. Lewis Smith would do anything for you 俺は口が小さい、らしい。らしいと言うのは自分で意識したことがないからだ。学生時代は男子生徒と共に食事を摂っていたが特段俺だけ遅いということもなく――殿ってよく噛んで食べるを体現してるよな、とは言われた――、特殊機甲群第一中隊に配属されてからは主に行動を共にしていたのはヒビキで――女性は男に比べてそもそも体の作りが小さいのだから比較対象外なのだろうが――こちらもやはり目立って俺がどうこうということはなかったから、気にしたことがなかった。
初めて俺にそれを指摘してきたのはスミスだった。あれはあいつがおすすめだとかいうハンバーガーを買ってきた時で、礼を言って受け取った俺はハンバーガーにかぶりついた。パンと、レタスの端っこ、それから溢れんばかりのソース。いつもと変わらない一口目。パティには辿り着いてなかったがスミスのおすすめなだけはあり、ソースが美味い。齧り付くときに口端に付いたソースを舌で拭う俺を、スミスは何故かバーガーも食べずに凝視していた。
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