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夏休み明け、前より更に大人びた雰囲気を纏った“ 朱鷺戸 朱夏”にもう気持ちを抑えられなくなった俺。放課後、変人部の部室をノックし扉が開くのを待つ。このたった数秒が無限の長さに感じた。扉を開けたのは意中の相手だった。俺は廊下に出るよう誘導する。誰かが開けたままにしていた窓から風が入り、彼女の石鹸の香りが鼻をくすぐる。
「好きです」
つい思いが口から溢れる。俺は返事を求めて顔を上げた。

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