「フット、オイルでも飲んどくか?中々イイもん揃えてるぜ。」
鈍い光がぼんやりと部屋を照らす。ゴールドアームは置かれていたルームサービスの紙を見ながら弟であるゴールドフットに話しかけた。リーガーが三人乗ったとしても余裕のあるベッドに腰掛けたフットは、それを不機嫌そうに眺めている。
「いらねえ。…入んねえなら先に行くからな」
「おう。なんなら一緒に入るか?折角の逢瀬って奴なんだからよ。」
「それもいらねえよっ!たく…やる気あんのかよ兄貴は」
ぶつくさとアームの方を向きながら悪態を吐くフットは兄の方を見て、びく、と機体を震わせた。
「あるに決まってんだろ。」
思いがけず硬い声で返されたフットは戸惑いを隠す為にわざと眉間に力を入れた。
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