踊子編・アフター周りに集まっていた大勢の人への対応が終わって、やっと一息をつく。
もともと人の目があるところで踊っていたにも関わらず、通りすがりの人々は私たちの踊りに感激を受けたようだった。そのあとは人が山のように集まってきて、新聞記者ばりの怒涛の質問攻めやら、キャスティに色目を使ってくるような者もいた。中にはいいものを見せてもらった、と少しばかりのリーフを置いて去っていく人たちもおり、断る間もなかった。
今手元にはその塵がつもり、それなりの額になったリーフがある。
「……たくさんもらっちゃったわね?」
「そうですねぇ……さて、どうしましょうか」
ここでの収入は予想外であり、しかし日々の費用として使うには、少しもったいない気がした。
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