その腕で沈めて 7話 その後丸二日、善逸は寝込んだ。
仕方ない。発情期とはいえ、今回は今までと違っていた。
とはいえ、鬼化薬を売り捌く謎の人物を呼び出す作戦は早々に決行しなければならない。
すべての鬼を滅するために、今度こそ。
「我妻はどうしたァ?」
「外す」
「チッ。五人しかいねぇのに一人欠けた状態とァなァ。まァいいだろ。柱が四人もいりゃあ」
万が一のこともあると、引退済みの胡蝶しのぶと宇髄天元も控えている。
そして、肝心の包みを燃やすのは雪竹——善逸と同じく紫藤屋で花魁として働いている元隊士、三武雪郎が担うことになった。
彼が選ばれたのはこの町の人間として、それなりに名が通っていたから。
彼ならば、鬼狩りの関係者と疑われることなく薬師を呼び出せるだろう。
1904