恋人に50の質問(前編)1 あなたの名前を教えてください
「私からでいいのかな?新選組総長、山南敬助です」
「同じく新選組三番隊隊長、斎藤一でーす」
(以下、斎、山で略)
2 年齢は?
山「取り敢えず当世で言う三十路、かな」
斎「警察官時代の霊基だと、僕も三十路か」
3 性別は?
斎「マスラオですが」
山「…タオヤメと言う訳がないでしょう…」
4 貴方の性格は?
山「よく親切者、と言われますが…分かりません。
あくまで新選組内で話の通じる相手、程度の感覚だと思って頂ければ…。ただ、ここでは出来れば温厚でいたいですね」
斎「僕はー…面倒な事は嫌いなのに、面倒事に好かれる性格だと思ってます」
山「うん、なんだか分かる気がするよ」
5 相手の性格は?
山「斎藤君のよく気を利かせてくれるところはとても助かります」
斎「ええっと…苦労性…なような…?怒らせると怖いです」
山「…あまり、良くないと思われているみたいですね」
斎「ま、待って下さい。奥ゆかしくて可愛い人だなと思います」
6 二人の出会いはいつ?どこで?
山「試衛館…かな、一番古い記憶だと」
斎「多分、ですね」
7 相手の第一印象は?
山「何処となく掴みどころがないといった感じでしょうか、特に自分から何かを語ろうともしなかったし」
斎「…第一印象…、なんだか…やっぱり大人だなって感じですね。良くも悪くも」
山「お互い…なんというかね…」
斎「すみませんねぇ、昔の僕ってば、こう情緒がなんだか薄っぺらくて…。そう、だから…あんまり上手く言えないですね…」
8 相手のどんなところが好き?
山「私の弱いところを積極的に補完しようとしてくれるところでしょうか。暖かく感じて、とても愛しく思います」
斎「…平然と惚気られるの凄いですね。先生の好きなところ…か。存在してくれてるところかな」
9 相手のどんなところが嫌い?
斎「ほっとくと陰気くさくなって、なんだかふと消えちゃいそうになるところ」
山「斎藤君…。私は特に無いかな…。強いて言うならたまに説教臭くなるところ、かな」
斎「いやそれは先生が」
山「続けましょう」
10 貴方と相手の相性はいいと思う?
山「良いと思うんですが…君はどう思う?」
斎「公式的にも◎だそうです」
11 相手のことを何で呼んでる?
山「斎藤君」
斎「先生、山南先生、さん付け…かな」
12 相手に何て呼ばれたい?
山「…………え、えっと…………?」
斎「考え込んじまった。僕は、月並みに下の名前とか呼ばれてみたいかなーって…」
山「一君?」
斎「!!?」
13 相手を動物に例えたら何?
斎「先生を動物に…?昆虫でいいなら、蛍」
山「…斎藤君は…壬生の狼、と言いたいけど、ちょっとネコ科な感じも捨てきれないな」
斎「隊長格ではあるんですけど…確かに群れたがらなかったな…」
14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる?
山「今の感じなら…QP…?」
斎「まぁ必需品ですからね」
15 プレゼントをもらうとしたら何がほしい?
山「特にこれと言っては…。単純に贈り物と言う概念が嬉しいですから」
斎「言われてみればそうかもしれない…」
16 相手に対して不満はある?それはどんなこと?
斎「自分の中でぐちゃぐちゃ思考してしまってる面は…見ていてしんどいです」
山「これでも治そうとしているつもりなのですが…。斎藤君は…言葉がたまに足りない」
斎「あー…、二人で頑張って治しましょう」
山「そうだね」
17 貴方の癖って何
山「癖…見ていてあるかい?」
斎「いや、うーん…癖…?」
山「保留でお願いします」
18 相手の癖って何?
斎「我慢癖、大いにあるんじゃないですか」
山「…違いない。斎藤君の癖…?ぼんやりしてる事が最近増えているような、疲れた目をしてる」
斎「あはは…」
19 相手のすること(癖など)でされて嫌なことは
斎「本心を隠して話される事は苦手ですねぇ。嘘とはまた違うような感じの、無理をしているような感じの」
山「すまない…。いや、それを言ったら斎藤君だって人の事は言えないのでは…」
斎「…これも、二人で頑張って治していきたいですね」
20 貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何?
山「…自分を下げた言い方をすると、何故か怒られます」
斎「これ以上下げてもらっちゃ困るんです、その自己肯定感を」
山「手痛いな…」
斎「先生はなんかないんですか、僕に対して」
山「よっぽどのことがないと…、そのよっぽどの事がないんだ、斎藤君は。敢えて言うなら、自己犠牲が過ぎる時」
21 二人はどこまでの関係?
山「それは…」
斎「いくとこまでいった、としか」
山「…そうですね」
22 二人の初デートはどこ?
斎「ぐだぐだ邪馬台国周辺」
山「…そうしておきましょうか」
23 その時の二人の雰囲気は
斎「ぐだぐだしてましたよ」
山「私が…丁度拗らせていたからね、その折はすまなかったと思ってます」
24 その時どこまで進んだ?
斎「てくてく歩いただけですよ、ぽつぽつ話しながら」
山「………進むと言っても歩くだけでしたね」
25 よく行くデートスポットは?
斎「シミュレータ―で、ちょくちょく江戸に行ったりしますかね」
山「穢土だった場所かい?郊外は…のどかでいいね」
26 相手の誕生日。どう演出する?
斎「事前に相手が喜ぶことをサーチして、目いっぱいそれを実行しますね」
山「私もそれに似た事をしたいと思うのだが…斎藤君のように器用に出来ないな…」
27 告白はどちらから
斎「僕です」
山「………」
斎「なんで黙るんですか」
山「…いや、あの、先刻から君が潔くて…。斎藤君、男前ですよね?」
斎「あの先生、インタビュアーに聞かないで下さい」
28 相手のことを、どれくらい好き
山「私は…斎藤君に惚れているから…、それくらい…」
斎「ああ、惚れてるってのは…昔の言葉で言うとその人の為なら命が惜しくないって意味で…ってね、ちょっと…先生…」
山「そのくらいって事さ」
斎「はぁあ…」
29 では、愛してる
斎「僕はこの人を愛せざるを得ないんです」
山「さ、斎藤君?なんだか仕方なしといった言い回しだけど」
斎「好きになって、貴方を知るにつれて、深みに嵌ってしまった…ので、仕方ないように言っても間違いじゃないでしょう」
山「色恋というものは罪深い。…私が作った業のようです」
30 言われると弱い相手の一言は
斎「無言。一言よりもこれに一番弱いっす」
山「うーん…。確かに…」
斎「答えになってないっすか?」
31 相手に浮気の疑惑が どうする
山「疑惑の段階なら、何も言いません」
斎「…信頼して頂けているようで光栄です」
32 浮気を許せる
斎「花街のムッツリ総長が言える事は?」
山「その時になってみないと分かりませんが、出来ればその時が来ない事を願ってます」
斎「…優等生」
33 相手がデートに1時間遅れた どうする
山「特に咎めませんよ。そのまま待ちます」
斎「一回連絡してみますかねぇ…。その必要はなさそうなんですが…」
34 相手の身体の一部で一番好きなのはどこ
斎「髪…」
山「な、女人に言うような事を…」
斎「あ。ああ、ははは」
山「私は、彼の…彼の…瞳が」
斎「はぁ!?」
山「え、ええ!?」
35 相手の色っぽい仕種ってどんなの
斎「やっぱり髪を弄ってる時ですかね」
山「斎藤君…」
斎「憂いが、色っぽいんですよ」
山「…じゃあ、私は…彼の流し目ですね」
斎「えぇ!?」
山「な、なんだい…!?」
36 二人でいてドキっとするのはどんな時
斎「さっきも言ったような気がしますが、ふと無言になった時です」
山「…それは…ありますね…」
37 相手に嘘をつける 嘘はうまい
山「斎藤君からどうぞ」
斎「嘘が上手くなきゃ間者なんて務まりませんからね」
山「私は…あまり嘘は得意ではないけれど、ついていい嘘はあると思う」
斎「己にとっちゃあ、それが一時でも誠だと思う事がありますからね」
山「…嘘の線引きを曖昧にしておいた方が…上手く事が運ぶと言うのはザラにあると思います」
斎「お互いにとって利になるなら、多分嘘もつくんじゃないですか」
山「…優しい嘘…か」
38 何をしている時が一番幸せ
斎「のんびり茶を啜ってる時に幸せを感じますよ」
山「実際、お茶に縁を繋いでもらったからね」
39 ケンカをしたことがある
斎「本気のケンカはないですよ、今のところ…」
山「言い合いなら…無いとは言い切れません」
40 どんなケンカをするの
斎「さっき先生が言った通り、ケンカはないです。腹の探り合いが過ぎてしまった時ぐらい…ですかね、少しいがむのは」
山「虫の居所が悪い時なんてどうしたってあるし、たまに言い合ったりしますよ。それくらいです」
41 どうやって仲直りするの
山「自分が何か悪かったと思った時にはすぐに謝ります」
斎「謝るとか、そういう事は凄く潔いんです、この人…」
42 生まれ変わっても恋人になりたい
斎「…どうです?」
山「斎藤君が、良いと言うなら」
斎「…先生の本心を聞いてるんですが?」
山「巡り合えるものなら、何度でも巡り会いたいさ」
斎「…………ふぅ」
43 「愛されているなぁ」と感じるのはどんな時
山「彼の温もりを感じているとき」
斎「先生、今脊髄反射で答えましたね?」
山「………あ」
斎「今更照れちゃって」
44 「もしかして愛されていないんじゃ・・・」と感じるのはどんな時
斎「!!感じさせないようにしているつもりなんで、先生にキくような質問やめてもらっていいです!?」
山「さ、斎藤君…」
45 貴方の愛の表現方法はどんなの
斎「直接的な言葉と、行動で。たまに、察してオーラを出してみたり」
山「それを幸福だと返す事によって……、あぁ、いつも受け身で申し訳ない」
斎「僕はいつでもウェルカムなので、先生が慣れたら…で構いません」
46 もし死ぬなら相手より先がいい 後がいい
斎「出来れば一緒に添い遂げたいですよ、僕ァね」
山「………」
斎「だぁもう、深刻な顔しちゃうから…困るなー。そんなこんなで僕は先生より前には死ねないです」
山「なら、私は斎藤君の少し先に」
47 二人の間に隠し事はある
斎「…あるっちゃあるし、ないっちゃないし…。ねぇ、聖杯君」
山「…あれの入れ知恵は厄介ですね…」
48 貴方のコンプレックスは何
斎「ガードガード、先生は答えなくていいですよ」
山「……………」
斎「人間誰だって何かのコンプレックスを抱えてるもんじゃないんですかね。僕もあんまり言いたくないし、スルーでいいですか?」
49 二人の仲は周りの人に公認 極秘
山「私を幸福にしてくれた恩人の事を、秘密にするっていうのは…申し訳ないのだが…」
斎「別に打ち明けても大丈夫だと思うんですけど」
山「…心の準備が」
斎「はいはい、ずっとこんな感じです」
50 二人の愛は永遠だと思う
山「永遠ですか…。昔から…私達は刹那を生きてきました」
斎「…………」
山「でも、今は以前とは少し違う」
斎「先生…」
山「永遠に続くものだとしたら…嬉しいな、とても。斎藤君はどうだい?」
斎「はい、可愛い。そんなの死ぬ程同意であります」
---ここからエッチあり---
斎「一旦トイレ休憩です!!」
続く