Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    李坂怜菜

    @jlHt3jBv2ElSdJ5

    つなとら、楽トウの文章を書いたり書かなかったりします。文章の転載は使用料を頂きます、ありがとうございます!(無断転載は請求に伺います🫶)
    🌸なにかあればウェブボまで→https://wavebox.me/wave/8noz1e0ekbbsux1n/
    🌸お題箱→ https://odaibako.net/u/jlHt3jBv2ElSdJ5

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 31

    李坂怜菜

    ☆quiet follow

    つなとら。まだ付き合ってない2人の話。🐉視点。

    君の瞳に乾杯最近、不思議に感じることがある。虎於くんの瞳がキラキラしているように見えるのだ。
    綺麗な人だし、かっこよくて美しい。これまでも輝いて見えていた。だけど最近特に、俺を真っ直ぐに見つめるその瞳が、より一層綺麗に思える。
    何が変わったわけでもないのに何故だろう。
    「龍之介?」
    名前を呼ばれてハッとする。虎於くんが怪訝そうな顔で首を傾げながら俺のことを見ている。ほら、今も。キラキラしてる。
    「なんでもないよ、ごめんね」
    「なんでもなくないだろ、上の空で」
    「うーん…」
    「俺の話聞いてたか?」
    うっ、と言葉を詰まらせると彼は面白くなさそうに口を尖らせた。怒らせてしまっては元も子もない。隠し事はしたくないし、素直に言ってみようか。
    「虎於くんの目がすごく綺麗で、最近ちょっと落ち着かないんだ」
    「……は?」
    「よく分からないよね。ごめん、俺もよく分かってなくて…」
    なんでだろうね、なんて虎於くんに聞いても仕方ない。居た堪れなくなって視線を落とすと、それを追いかけるように虎於くんが顔を覗き込んでくる。
    「落ち着かないって、具体的にどういう感じなんだ?」
    「え?」
    「例えば、こう…ドキドキするとか」
    「ドキドキ……うん、するかも」
    「ずっと見ていたいとか、逆に思わず逸らしたくなるとか」
    「どっちも思うかも…不思議だけど」
    「……ふーん」
    虎於くんがニンマリと笑う。え、そんなに嬉しい?どうして?
    「虎於くん、あの、どうして笑ってるの?」
    「嬉しいから」
    虎於くんが俺から離れて軽く伸びをする。わけがわからないまま、俺はキョトンと立ち尽くすしかない。
    虎於くんがまた真っ直ぐに俺を見た。
    ああ、なんて綺麗なんだろう。
    「龍之介、それは恋だよ」
    虎於くんの頬は少し赤くて、瞳は嬉しそうに細められて、その口から発せられた言葉は魔法のようで、まるで夢の中にいるかのような心地だった。
    「龍之介は俺のことが好きなんだ」
    認めるしかない。俺は虎於くんのことが好きで、だからこんなにも、彼の全てが美しく映るんだ。
    彼に見惚れたままゆっくりと頷く。
    虎於くんはそれを見て満足そうに笑うと、勢いのままに優しく強く抱きしめてくれた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works