ドクターTETSU家庭教師部「お、終わった……」
僕は床に座ったまま、リビングのローテーブルにペンを放り出した。背中をソファの座面に預けて息をつく。なにが「お遊びだ、気楽にやりな」だ。試験時間二十分、ぎりぎりじゃないか。
事の発端は、僕がふざけて徹郎さんに女教師もののコスプレを依頼したことにある。徹郎さんは意外にもすんなりと応じた。
「疑問はあるが折角のリクエストだ。やるならがっつりやってやるぜ」
リクエストに応じた徹郎さんは縁の細いメガネ、ブラウスとタイトスカートに指示棒まで装備して僕の前に現れた。そして出してきたのが薬学の小テスト。その内容は実にがっつりとしたもので。
いま、徹郎さんはローテーブルの向かいで僕の答案を採点している。銀縁が囲む伏した目元に色気を感じる。ブラウスのボタンが上から三つ、外してあるのが気になる。うつむいて下がった髪のむこうで、ゆるく開いた胸元がとてもとても気になる。
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