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    れてぃ

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    れてぃ

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    拗らせ勢でゆく冒涜都市Z、第2陣うちのことドクターです。2陣バレあり。夢見てる。
    自分のためだけに書いてたものですがもしよろしければ。

    #冒涜都市Z
    boldCityZ

    ENDROLL「……ん、」

    前髪が揺れて、瞼が震えた。
    ゆっくりと開いた視線の先に、愛おしいシアンブルーが見える。

    手を伸ばしてみる。触れた頬がひどくあたたかい。蕩けたような微笑につられてほほえんだ。

    辺り一面に咲き誇る花々は、きっと枯れることのない景色。差し出される手に手を乗せて立ち上がり、ゆっくりと連れ立って歩き始める。

    「あら、あなた帽子はどうしたの」
    「君こそ、あの素敵なリボンはどうした」

    どこまでも続く景色を進む。吹く風は甘く穏やかで、どこからか鳥の囀りが聞こえてくる。

    「少し休憩しましょうか」

    せせらぎに差し掛かり座り込むと、隣に寄り添ってくれる感触に今になって気恥ずかしくなってくる。誤魔化すように花を摘んだ。暫くただ、互いに言葉は交わさずにいた。やがて出来上がった花の環を、そっと金の髪へと乗せる。

    「似合っているわ、とっても」
    「そうか」

    きっと以前の彼なら、呆れながらすぐにそれを退けてしまっていただろう。
    彼は花を手折り髪に挿してくれた。大好きな紫色の花。彼が触れた場所が熱い。ならばいっそとその胸に飛び込み、花に埋もれる彼を両手に思いきり抱きしめた。

    「後悔してる?」
    「どうして?」

    ふわりふわりと、彼の声だけがきこえた。
    目の奥が滲みて、それを見られたくなくて、知らず腕に力がこもる。

    「もう、ずっと離してあげられないわ」

    熱い腕が背中に回されると、胸の奥がふるえて喉の奥がつまる。
    初恋は叶わないと思っていた。けれど何もかもを奪われた先に、彼だけがいてくれた。

    愛しているわ。
    恋を教えてくれたいとしい人に、たった一度だけ伝えた想いは、この場所できっと永遠となる。
    いつかまた会えるだろう仲間たちをのんびりと待ちながら、花を編んで過ごしましょう。
    退屈したら優しいせせらぎに足をつけて、そしてふたりきりで唄いましょう。

    ──青い青い空の果て、神は結び給う。
    ひとひらの寂寥を残して、今はただ甘やかな微睡みに身を委ねた。

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