ぐったりとくたびれた体を引きずってすっかり暗く
なった家路を急ぐ。ブチャラティの部屋を間借りしている、といってもブチャラティはあまり帰っては来ないが。
だが何か出来ることを、と腕によりをかけて振舞った料理は思いのほか好評価で、喜んで食べてくれる姿が嬉しくてブチャラティが帰ってくる日は食事を用意して待っているのだが、今日は荷物が重すぎて休憩を挟んでいたら遅くなってしまった。
親切なお店のおばさんの質問にブチャラティに食事をつくると口を滑らせると「お世話になっているから」なんてあれよあれよと周りの人にも野菜やら肉やらを渡されて大荷物になってしまった。
「ただいま~、あれ?ブチャラティ....?」
部屋の明かりも着いておらず、真っ暗だったがそれよりも部屋の生臭い鉄の匂いが鼻につく。
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