待ち受け「大寿くん、一個お願いあんだけど。」
「?」
「ケータイの待ち受けの変え方教えてくんない?」
大寿と三ツ谷は今日もひっそりこっそりと集まって、いつの間にか恒例行事となったクレープを楽しもうとしていた。出来立てを受け取り、ベンチに腰掛けてさぁ食べるぞというところで、件の三ツ谷の台詞である。三ツ谷は機械音痴なので、100歩譲って依頼は良しとする。ただ問題なのは
「なんでこのタイミングだ。」
「いや覚えてるうちに頼もうと思って。オレ、今までずっと初期設定画面だったんだけどさ、最近東卍の奴らと機種被ったんだけど、初期設定画面のままだといつか取り違えそうなんだよ。」
お願い!と携帯を手渡される。
「もう教えろじゃなくて変えろって言ってんじゃねえか!」
1953