甘やかして、背後から。 やってしまった。元々、力は無い方だから気を付けてはいたのに、最近たみおくんが側に居てくれる所為か、頼りっきりで自分の非力さを忘れていた。職場で背中の筋を痛めた。それも思いっきり。もうやだ、おばあちゃんみたい。息を吸うだけで、ズキズキと痛むし、声を発するのも振動からか辛いので、電話を取っても弱々しい声しか出せない。思考がぼんやりと天井へ昇って溶けてしまいそうな感覚。まだまだ、やらなければならない事は残っているというのに、意識が深みに嵌って抜け出せないでいる。そんな不審な様子を見て、同僚から声を掛けられた。
「重い物運んだら、肩甲骨痛めちゃったみたいで……」
なるべく誤魔化したくて、はにかんではみたものの引き攣ったそれは逆効果だったらしく
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