コノノイ♀のアイスオーブは暑い。とは言え、涼しい格好を選択できない時もある。
時期が悪かった。未だ夏服への変更を許されない、これからさらに暑くなる頃合いだった。しかし、気温は既に衣替え後のような高さで、こんな中では長袖など着れたものではない。だが、事前に決められた日取りは変えられない。
世界平和機構コンパスへのオーブ側からの出向の任を預かるアークエンジェルの艦長と副官は、その撃沈に対する責について報告を上げる必要があった。あくまで報告でしかないのは全員が把握している事だ。だが、体裁は守る必要があると、厚く硬い生地の長袖ロングの軍服を着用せざるを得なかった。しかし、室内はいっそ寒いもので、冬服であることに二人とも感謝したものだ。
2609