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    akira_pj

    ぷにちらぶ。完全なる普領(`フ´) あと黒バスで青黒とか青火とか血界でザプレオとかラキドのベルジャンとか、何か他にもバレーとかペダルとか刀とかに手を出してます(`フ´ ≡ `フ´)重度腐女子。成人済。

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    akira_pj

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    PL+後にせっせと書いたもののお出しする場所がなかったのでてんfesさん開催記念に置いておきます('ω’)

    ##ラキド

    「ダーリンお待たせー」
    「ああ、お疲れ様、ハニー」
     
    せっせと日々のお仕事を終えた夜、俺はいそいそとダーリン…ベルナルドの部屋を訪れた。名目は今度やるアルカディアでのパーティーで披露するダンス練習、というもの。本音は最近お忙しかったけどようやく時間が取れたダーリンからのイチャイチャしたいですっていうお誘い——まあとはいえ、パーティーでやる寸劇とダンス、大挙して押しかけてくるペンギン共の顔と名前のチェック、挨拶内容の確認エトセトラ。やることも覚えることも多すぎてパンクしそうだから、練習も必要なんだけど。いやー組のトップなんかやるもんじゃないワ。俺だけど。このパーティーとかサプライズとかやるって決めたのも、まあ俺なんだけど。
     
    「普段のお仕事に加えてやんなきゃいけないことが多すぎて、カポって大変ネ」
    「けど、俺たちに——デイバンにとって必要なことだからな…これでも厳選はしているんだよ?」
    「うえー…ま、アンタはもっとやってくれてるもんな。助かってるぜドン・オルトラーニ」
    「ボスのタスク管理はお任せあれ。礼はキスでいいですよ?」
    「アラ安い」
     
    軽口と同じくらい軽いキスを交わしながら恭しくエスコートされて部屋の奥に進んで…そこに用意されたものを目にして、俺は思わず足を止めて半目になってしまった。何かしら、このデカい鏡。いや分かる、見覚えがある——前回の、ビズの役合わせの際に一度運び込まれたヤツ。…またわざわざ持ち込んだのかコイツ。
     
    「…ダーリン?今回の演題はシンデレラでもましてや白雪姫でもないけど」
    「もちろん、ちゃんと覚えてるさ。そもそも台本書いたのは俺だしね。…今回のジャンは俺たちの主君にして地獄の王、恐ろしくも美しい悪魔サタンの役…でも、ほら。ダンスの振り付けを確認するためにね?」
    「ね?じゃねぇ!絶対それだけじゃねぇだろがこのエロ星人!」
    「誤解さハニー」
     
    何が振り付けの確認だ!前回同じようなこと言いながら俺に何したのか忘れたのか——とは、言いたいけどひとまず呑み込む。下手な薮は突くべきじゃない。そのまま雪崩込まれるのがオチだ……ただ先延ばしにしただけかもしれないけど。
     
    「さてハニー。衣装はこっちに用意してある…今回は割と簡易だし、折角だから着替えよう。シャワー浴びるかい?」
    「もう隠そうともしてねぇし…」
    「何のことかな?……そのまま着るのでも俺は構わないよ?」
    「カッツォ…」
     
    思いっきり舌打ちを聞かせてやりながらベルナルドから衣装を奪い取って…仕方なく。仕方なくシャワーを浴びることにする。だって仕事上がりだし。汗とかかいたからさっぱりしたいし。決して何かを期待してるわけじゃ——…なんて、胸の内でたっぷり文句と言い訳をしながら。結局きっちり『綺麗に』は、してしまうんだけど。
     
      ♦︎
     
    「うわーヒラヒラ。裾踏みそう」
    「ああジャン…ふふ、とても似合うよ。角とか、付けてもまた似合ったかもね」
     
    シャワーを浴びてひらひらふわふわした寸劇の衣装を身につけて出てくると、ベルナルドもまた準備を終えた姿だった。シンプルに見えるけどいい布っぽくて手触りいいし、刺繍も綺麗な衣装。色は俺のはちょいグレーだけどベルナルドは真っ黒で、ついでにダーリンの方はヴェールで髪も殆どが覆われて、でもそれがひらめくたびに髪がふわって覗いて、なかなか目に楽しい。俺のダーリンはいい男で困っちまうなー。
     
    「アンタも似合ってるぜ?我が眷属、誘惑の悪魔メフィストフェレスくん?」
    「光栄ですよ我が主…さ、こっちに。曲に合わせての練習の前に…まずは振り付けを順番に確認しようか」

    すい、と手を引かれて鏡の前へ促される。ベルナルドを背後にこの鏡見ると記憶がフラッシュバックして落ち着かなくなるけど…いや…うん…ちゃんと練習、する気はあるんだよな?前はソッコーでチカンされましたが。
     
    「…やっぱここじゃ狭くね?執務室でもよかったかもな」
    「全体を通すなら確かにスペースが足りないが…俺とお前のパートだけなら、20インチ四方もあれば十分踊れるよ」
    「…そこまで密着したかしらん」

    ホラ、と後ろから抱かれるようにして…ますます前回のコトがよぎるけど、一旦頭を切り替えてダンスの振り付けを思い出す。眷属たちが揃って壇上へ、最初は皆横並びでー…コイツの言う、二人のパートとは、まあ確かにやたら密着するちょっとエロい感じのものだ。
    ちなみにそこもダーリンの仕込みかと思ったんだけど流石にダンスの振り付けまでは出来ないみたいで、ちゃんとソレ用に人を雇ったらしい…んだけど、俺と踊る相手は自分に、ってくらいは職権濫用の疑惑。まぁ出来上がったモンを見たら確かに他の奴とはちょっと出来ないような仕上がりでしたし、それはいいんだけどさ。
    思いながら、まずは、とか言いながら動き出したベルナルドの手を早速叩くことになった。

    「…おいコラ。そこまで内股撫でるはずじゃありませんけど?」
    「おっと、そうかな?加減が難しいな、どの辺りだろう」
    「こっの…」

    太ももあたりを撫で上げるようにして裾を持ち上げ、ちょっと足を見せる…のは確かに振り付けだけど、ベルナルドの手はがっつり合わせ目から侵入してて、どう考えてもやっぱコイツもう練習する気ねぇな!流石にお客人の前でそこまで足晒すつもりはないっつの!
    けど、この辺かな?とか言いながら付け根まで撫で上げられて、走った甘い期待に思わず身体を震わせてしまって…ああ、もう。そんな簡単に誘惑されてどうすんだ俺。俺の方が上位悪魔だってば。
     
    「ッ…ほら、続き!」

    慌ててベルナルドを押しのけるようにしても、じゃあ次は、とやーらしい指遣いで耳やら顎やら撫でられて、半分本気でべしりと手を払ってやってもまた後ろから抱かれるみたいにして…次は胸元に手を差し入れられ、襟を引くようにして首筋を晒される。そこに熱い舌が這って——今度こそ声が漏れた。

    「っぁ…だ、から…それは振り付けにねぇって、ば…」
    「ン…そうだったかな…」
    「大体…服の中には手ェ入れない、はずですが?」
    「それはちょっとしたアクシデントかな?」

    思いっきり胸元まさぐりながら何言ってやがる…という文句は、既にカタくなっちまってる乳首に爪を立てられて音になる前に消える。更にしっかり抱き寄せられて、足の間に膝を割り入れられればもう俺には抵抗なんて出来やしない。あーもうこの変態。エロ眼鏡。かっこいいんだよクソ。鏡越しに、ニヤニヤというかデレデレとした顔を睨んで、振り仰ぐみたいにしてキスをする。…順番とかはちょっと違うけど、これは振り付けにありますし?

    「…地獄の王に似合いの、神に喧嘩を売るような不謹慎で淫猥で堕落したダンス…なんてのはどうかな、ハニー?」
    「…ホント、この馬鹿……」
     
      ♦︎
     
     …と、まあ。予想はしてたけど、結局その後振り付けの確認とやらは何処へ行ったのか。衣装を汚さないようにとか言いながら潜り込まれたり、主のはずのサタンが眷属のメフィストフェレスの足元に膝をついてみたり、客前では絶対披露しないようなダンスをダーリンの上で踊ることになったりしたのだった…。あーもうホント堕落してる。マンマに鞭打たれても文句言えねえ。文句なんて言った日には説教が更に長引くから元々言わねえけどさ。
    ため息を吐きながらご機嫌の俺の眷属——から、タダノダーリンに戻った男の髪をえいと引っ張ってやる。

    「…本番でこの記憶フラッシュバックして勃ったりしたらアンタのせいだからな…」
    「それは大変だ。大勢の観客の前で、舞台上でお前がそんなことになってるなんて…想像するだけで興奮するね」
    「あーもーホントやだ反省しろこの変態!」

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