慢心創痍(添練)__瓜二つの顔が、仲睦まじく話している。
「キバ、…じゃなかった、ええと……!」
「キバ、でいいよ。……レンの呼びたい呼び方なら、何でも。」
「…!き、キバ…!!!」
心底嬉しそうに話す、見知った知らない顔と、酷く優しい顔で相手を見る、知らない見知った顔。
……こう見ると、仕事中の練牙さんが、如何にコイツを意識してたのかが分かった。
「……練牙さ〜ん」
「…!て、添…!!」
オレがへら、と笑って手を降れば、練牙さんは犬のようにこちらに駆け寄る。
……あーやっぱ、誰にでも尻尾振るんだ。
オレはく、と練牙さんの肩を寄せる。オレの手を振り払わず、練牙さんは何にも理解してなさそうな顔でこちらを見た。…逆光になって、アイツの顔はよく見えない。
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