表裏、嫌悪と愛情。表裏、嫌悪と愛情。
愛と憎しみは同じコインの両面である。
東洋の言葉を借りるならば、可愛さ余って憎さ百倍。
愛しいものを一度憎いと思ったら、その憎しみは愛情に比例して非常に強くなるということわざ。
ただまあ、一つ言えるとしたら
「紅茶の味はいかがかな?」
私はこいつを愛しいと思ったことはない。
アルヴァ・ロレンツ
どこぞのカルト宗教の信者で、何故か知らないが私にいちいち顔色伺いをする男。
私はこの男がすこぶる嫌いだ。
理由なんてものはない。初めて会った時から、この男にいい印象を持たなかった。
こいつのお茶会にいつも付き合わされている。
特に会話をするでもない、決まり文句に紅茶の味を聞いてくるだけ。
(ああ!なんてかわいそうな私の時間たち!)
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