昔の歌を奏でよう「助けてパパ…!」
ハズビンホテルの上階に作られたルシファーの根城にチャーリーが息をきらせて尋ねてきた。
これは一大事。と、着いたハズビンホテルのロビーは騒がしく、輪の中に入っていくと先のエスクターミネーションで命を落としたアダムがソファに座っていた。
以前のような天使の輪も美しい羽もなく、ただ白いローブに身を包んだ男。
ぼんやりと虚空を見つめていた。
「パパ…!彼、ホテルの前で倒れていたんだけど様子がおかしくて。」
「…。放っておきなさい。お前の命を狙ったやつじゃないか。」
「そんな酷いことできないわ!彼も多分反省しているんだと思うの。」
反省?と、アダムに視線を向けるとホテルの面々に頬を触られたり虫を乗せられたりしていたが一言も喋らなかった。
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