満点の星空で「おとうさん、外に出たい」
テレビでみた双子座流星群、今がピークらしくみえるらしい。
袖を引っ張っていつものように聞いてみる。
おとうさんは二つ返事で微笑み返してくれた。
見晴らしのいい公園。その高台に望遠鏡を設置して星を覗き見る。
キラキラと瞬く星がいくつも見えて思わずため息が漏れた。
…どのくらい眺めていたのだろう。代わりばんこで星々を眺め、時には休憩しておかあさんが作ってくれたお夜食を食べ温かいスープを飲む。
びゅう、と冷たい風が吹いて体が震えるとおとうさんが言った。
「今日はもうここまでにして家に帰ろうか」
その言葉にうなずいて変える支度をする。
ゴミも残さず公園の高台から帰るとおかあさんが出迎えてくれた。
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