何処まで行くんだろう。(ステインレス×ロックロック)ロドス・アイランド号と名乗るこの移動する大型基地の一角、エンジニア達が入り浸る工房のスタンディングデスクにロックロックは寄りかかる。
椅子がないから妥協として腰を押し付けているわけでもなければ、ほんの少しの疲労も感じていない。
彼女は何となくそうしているだけなのだ。
この部屋を住処としているエンジニア達の中でも彼女は今、似つかわしくない程に健康だ。
それどころか彼女は作業どころか用事すらない。
機械部品を睨み、机上の目標に没頭することもなければ、誰かと話すことも無く突っ立ているだけの彼女に誰からの糾弾もないのは、ここが「そういうところでもある」という浸透してしまった無意識をロックロックも
他のエンジニア達も認識すらしていないのだ。
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