甘やかさに溶かされる 星核の器こと開拓者である俺は、最近困っていることがある。
それは丹恒との物理的距離が近すぎる事だ。
丹恒と宇宙ステーションで出会った時を思い出す。
穹が目が覚めた時、人工呼吸されそうになったものの態度は依然として冷たく、見た目通りの冷静沈着なクールな青年だった。
他人とはどこか一歩線を引いたどこか近寄りがたい存在だと感じていたのに、ベログロブでの死闘、羅舟での様々な件があった後、丹恒は憑き物が落ちたように、変わった。
クールで落ち着いた雰囲気は変わらないものの、仲間への想いが強くなったと感じる。
否、強すぎるように感じる。
以前なら俺から丹恒と仲良くなろうと無駄にベタベタとくっついてたが、今は何を言わなくても丹恒は俺の側に立っているし、気づけば常に隣をキープしてくる。
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