小鳥遊
DOODLE※ハソ王転生双子au響きの都合で表記はそれぞれイホンとハソン
イホンが双子の兄です。ふたりとも記憶アリ
わずかな月明かりさえ締め出した暗闇を、パチン、という音と共に暴力的なほどの蛍光灯の灯りが引き裂いた。先程まで朧げに浮かんでいた輪郭が明確な形を顕に、その肩がびくりと大袈裟に跳ね、と同時にガサガサとアルミの擦れるような音が響く。
「もうやめるって言いましたよね」
場にそぐわないはっきりとした、明朗な声だった。返事は無い。
フローリングを素足で鳴らし、振り向きもしないイホンの背後で立ち止まる。
「ねえ」
そう言ってハソンが手を伸ばした瞬間、固まったように動かないでいたイホンがテーブルに散らばる錠剤をむんずと掴み口元に運んだ。が、ハソンはそれがすべて口内へ押し込まれるより早くその腕を掴むとそのまま後ろに捻り上げる。床に白い粒がばら撒かれ、指先が後を追うように虚しく空を掴んだ。
2330「もうやめるって言いましたよね」
場にそぐわないはっきりとした、明朗な声だった。返事は無い。
フローリングを素足で鳴らし、振り向きもしないイホンの背後で立ち止まる。
「ねえ」
そう言ってハソンが手を伸ばした瞬間、固まったように動かないでいたイホンがテーブルに散らばる錠剤をむんずと掴み口元に運んだ。が、ハソンはそれがすべて口内へ押し込まれるより早くその腕を掴むとそのまま後ろに捻り上げる。床に白い粒がばら撒かれ、指先が後を追うように虚しく空を掴んだ。