やまだ
PROGRESS同棲しますぐ本の作業進捗その2。7月のお話七月 志摩誕のお話
「ねえ、ここ座っていい?」
ラーメンを啜ったところで頭上から聞こえた声に、勝呂は視線をそちらへ向けた。昼時の食堂はざわざわと賑わっている。そんな中立っていたのはかつての同級生、そして現在の同僚である神木だった。
「ええで」
空いている席を探すのが面倒なのか、空いていなかったのか、勝呂からすれば別にどちらでもよかった。普段一人で食事をする際は窓際の横並びの席を取るのだが、そこがいっぱいで仕方なく二人掛けの席で食事をとっていただけだったのだ。
神木はありがと、と一言紡いで正面の席に腰を下ろす。特に雑談をすることもなくいただきますと言った彼女の今日の昼食はパスタのようだった。
4794「ねえ、ここ座っていい?」
ラーメンを啜ったところで頭上から聞こえた声に、勝呂は視線をそちらへ向けた。昼時の食堂はざわざわと賑わっている。そんな中立っていたのはかつての同級生、そして現在の同僚である神木だった。
「ええで」
空いている席を探すのが面倒なのか、空いていなかったのか、勝呂からすれば別にどちらでもよかった。普段一人で食事をする際は窓際の横並びの席を取るのだが、そこがいっぱいで仕方なく二人掛けの席で食事をとっていただけだったのだ。
神木はありがと、と一言紡いで正面の席に腰を下ろす。特に雑談をすることもなくいただきますと言った彼女の今日の昼食はパスタのようだった。
やまだ
PROGRESS1~12月をテーマにまとめたいけどまだまだ終わりが見えない同棲しますぐ一月 初詣に行くお話
「あっ、坊、コンビニ寄りたいです」
神社から少し離れて大通りに出ると、寒さに耐えかねた志摩は道路の向かいにあるコンビニを指差す。それに勝呂が了承すると、二十四時間営業も大変やなぁと思いながら、信号を渡ってコンビニの自動ドアを通り抜ける。
「何買うん」
「ん~? 寒いから温かいの~……あったあった」
ホットドリンクのコーナーを見付けると一目散にそこへ向かい、しばし悩んだ後で志摩はホットココアのペットボトルを手に取る。
「坊も何や飲みます?」
「ほなお茶」
ハイハイ~、と間延びした声を上げながら、志摩は複数あるボトルから特に迷うこともなくほうじ茶を手にする。その足でレジへと進んだかと思えば、その直前で立ち止まった。なんやねんと訝しげに尋ねれば、じっと見詰める先にはからあげやフランクフルトが並ぶホットショーケース。そしてその隣の肉まんが並ぶスチーマーがあった。
19436「あっ、坊、コンビニ寄りたいです」
神社から少し離れて大通りに出ると、寒さに耐えかねた志摩は道路の向かいにあるコンビニを指差す。それに勝呂が了承すると、二十四時間営業も大変やなぁと思いながら、信号を渡ってコンビニの自動ドアを通り抜ける。
「何買うん」
「ん~? 寒いから温かいの~……あったあった」
ホットドリンクのコーナーを見付けると一目散にそこへ向かい、しばし悩んだ後で志摩はホットココアのペットボトルを手に取る。
「坊も何や飲みます?」
「ほなお茶」
ハイハイ~、と間延びした声を上げながら、志摩は複数あるボトルから特に迷うこともなくほうじ茶を手にする。その足でレジへと進んだかと思えば、その直前で立ち止まった。なんやねんと訝しげに尋ねれば、じっと見詰める先にはからあげやフランクフルトが並ぶホットショーケース。そしてその隣の肉まんが並ぶスチーマーがあった。